桜吹雪の中で

4月14日(金)

朝、誰もいない職員室に入ると、机の上に置かれた袋の列が、まだ薄暗い空気の中に浮かび上がりました。どのレベルも御苑へ花見に行くことになっていて、そこで食べるお菓子が入っているのです。

こういう日は、えてして学生は気が緩みがちになるものですから、私は朝から気合を入れてガンガン授業を進めました。いつもの半分しか時間がないのですから、密度を高く、集中しなければなりません。学生も、振り落とされないように、歯を食いしばってついてきました。

御苑に向かって歩き始めると、スーツの上着が邪魔くさく感じられるほどの陽気でした。今学期の学生たちはわりとパキパキ歩いてくれて、列が崩れることなく御苑まで行けました。明日が首相主催の観桜会だからでしょうか、大木戸門の前で全入場者の荷物検査をしていました。私が持っていたのはお菓子の袋、学生のかばんの中に入っていたのはみんなの日本語という調子ですから、もちろん、無事通過。

苑内はソメイヨシノの桜吹雪と満開の八重桜が重なり、まさに春爛漫。仕事とはいえウィークデーに花見ができるのが、KCPに入ってよかったと思うことの1つです。学生たちは入場するやそんな桜を写真に撮っていました。中には趣味の本格的なカメラをわざわざ持ってきて、いろんなアングルからレンズをのぞいている学生もいました。教室での少し緊張した顔つきとは違って、日本の春ののどかな日を楽しんでいるように見受けられました。

今週は新学期が始まったばかりですから、まだテストもなく、受験講座も始まっていませんが、来週からはテストもあれば授業後に受験講座も待ち構えています。学期の終わりにはEJUやJLPTもあります。ここで勢いをつけて、志望校まで一気に駆け上がってほしいものです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です