あなたはすばらしい学生です

6月3日(土)

今週はずっと運動会に時間を取られていたので、火曜日の作文の採点があまり進んでいませんでした。来週の火曜日に返さなければなりませんから、授業のない土曜日に集中してどうにかしようと考えました。

「自分をほめたいこと」というテーマで書いてもらいました。中には、前に勉強した救急法を使ってけが人の応急処置をしたことをほめたいとか、「人間は誰かにほめられるために生きている」などと哲学めいたことを書いてきた学生などもいましたが、頑張っている自分をほめたいという内容が多かったです。

各人各様のほめたい自分を挙げてきましたが、そういうことをしているカッコいい自分、理想的な姿の自分を、教師じゃなくてもいいですから、誰かに認めてもらいたいんだろうなと強く思いました。「ほめて伸ばす」とはよく言われますが、おざなりのほめ言葉ではなく、心の底から感心して声をかけることが肝心なのです。それには、装わずにほめられる箇所を各学生から見つけなければなりません。私はそれに耐えうるほどの鋭い観察眼があるかなあと、思わず自分を振り返ってしまいました。

私がこのテーマで作文を書けといわれたら、何を書くでしょう。一つのことを続けていける点かもしれません。でも、それはバカの一つ覚えでもあります。諦めが悪いと言い換えてもいいでしょう。

「初級から超級までどこのレベルでも教えられる」といっても、プロですからそれぐらいしなきゃ。「日本語教師なのに理科も教えられる」のは確かにそうですが、受けてきた教育訓練がそういうものですから、これすらできなかったらまさに無駄な学歴・経歴になってしまいます。

こうして考えると、自分をほめるのは案外難しいものです。学生の作文がいつもより短めだったのも、致し方ないところかもしれません。この作文を参考にして、各学生を見つめる角度を変え、ちゃんと見ているよというメッセージを送り、学生に自信を持たせて進級させてあげたいです。

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