古風な日本語

2月7日(水)

昨日の夜、夜っぴて眠れなかったので、学校へ行くのはちょいと無理です――今朝メールを開いたA先生が笑い転げていました。言いたいことはわかりますが、“よっぴ”とか“ちょいと”とか、いったいどこで覚えたのでしょう。たぶん、国の言葉の辞書で“一晩中”を引いたら“夜っぴて”という言葉が出ていたのではないかと思います。いまどき、こんな言葉を使う人はほとんどいません。少なくとも、KCPの学生が付き合いそうな年代の日本人は、使わないと思います。

もし、本当に辞書の中にこの言葉があったとしたら、その辞書の編者にお会いして、語感をじっくり観察したいです。どこでこの言葉と出会い、普段どのような感覚で使うのか、お話をお聞きしたいです。久しくお目にかかれなかった、とても懐かしい言葉と出会わせていただいたので、お礼も申し上げたいです。

“夜っぴて”は、私が持っている6冊の国語辞書系の辞書には載っていましたから、死語ではないようです。しかし、「古風な和語表現」と注釈を入れている辞書もあり、現代人の使用語彙ではありません。私も、伯母がよく使っていたので耳に残っていたに過ぎず、自分から進んで使う言葉ではありません。

同じ頃、初級の学生のルームメイトと称する人から電話がかかってきました。その学生がおなかを壊して休むということを伝えてくれたのですが、たとえ初級でも、どんなに拙い日本語でも、本人が連絡するのがKCPのルールです。そんなこともありましたから、“学校へ行くのはちょいと無理です”も温かく見てあげたくなったのです。

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