限界を感じる

6月26日(火)

期末テストの結果が出ました。私が担任をしている中級のクラスでは、欠席が多かった学生や授業に集中していなかった学生が不合格になっています。多くは順当な結果ですが、中にはまじめに授業を受けているにもかかわらず読解が不合格だという、何とか救いの手を差し伸べたくなる学生もいます。

Kさんは欠席が多く、漢字と文法が惨敗。読解は点を取っていますし、グループタスクの発表も堂々とやっていましたから、力がないわけではありません。しかし、さしたる理由もなく休んでしまったため、積み重ね方の勉強ができず、こういう結果となってしまいました。選択授業も不合格ですから、来学期はもう一度同じレベルをしてもらうしかありません。

Sさんは、Kさんとは逆に、読解だけが不合格でした。授業中には教師の話を聞いていたし、指名したらそれなりに答えられてもいたのに、合格点にはるかに及ばない成績でした。中間テストも思わしくありませんでしたから、この辺が限界なのかもしれません。

限界といえば、Hさんもそうかもしれません。授業中は発言が少なく、理解しているのかいないのかよくわかりませんでしたが、期末テストでガクッと成績が落ちたということは、レベルの後半にクリティカルポイントを通過してしまったということでしょう。いつも机を並べていたLさんが普通に合格していますから、2人を比べるとHさんには「限界」という文字が浮かんできてしまいます。

初級の「不合格」は、ほぼ努力不足と断定しても構いませんが、中級後半ともなると、そう断じることがはばかれる例も出てきます。読解のテキストは、もしかすると、母語に翻訳しても内容がよくつかめないかもしれません。話すにしても、ある程度の深みが感じられないと高い評価につながりません。

SさんやHさんを来年3月の卒業まで、どのように伸ばしていけばいいでしょうか。学生を評価するだけではすまない重い課題が目の前に現れました。

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