最低点

8月1日(水)

Yさんは入学以来コツコツ努力を重ね、満を持して6月のEJUに臨みました。受験講座での様子を見ている限り、かなり希望が持てるんじゃないかと思っていました。理科は2科目とも80点以上が期待できそうでした。90点をとっても不思議はありませんでした。先日届いた試験結果は、しかし、Yさんにとって厳しいものでした。なんと、理科が2科目とも最低点だったのです。

受験講座のときに話を聞いてみると、マークする場所を間違えたのだそうです。解答欄の1番からマークし始めたのではなく、その隣の列に塗ってしまったようです。理科の2科目を全く同じように塗ってしまったので、どちらの科目とも実質0点の最低点となったというわけです。

これが、マークシートの怖いところなんですよね。ほんのちょっとした不注意が、理不尽なほどひどい結果をもたらすのです。ミスを犯したのですから、減点ゼロではすまないことはわかります。しかし、実力の1/4か1/5の点数しかもらえないというのは、果たしてあるべき教育の姿なのでしょうか。

こうした点も踏まえて、日本ではセンタ-試験を記述方式も含めた形に変更します。でも、そうすると、記述式の部分の採点の公平性という点から疑問が呈されています。私は、何十万という受験生を1つのテストで評価しようという点に無理があると思っています。各大学の入試の簡素化が図れるなどの利点もありますが、テクニックだけで点数が取れてしまうなど、弊害も目立っています。

私は共通一次テスト第一期生です。40年前の批判に十分に答えられないまま、EJUが存在し、大学入学共通テストが生まれようとしています。

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