覚悟を決めさせる

8月13日(月)

指定校推薦の推薦者を決める面接をしました。2名の学生が面接に臨みました。どちらの学生もまじめではあるのですが、いまひとつパンチに欠けます。

Mさんは、先学期まで受け持っていた先生方の話によると、いわゆるモラトリアム学生で、自分の進路を決め切れていません。指定校推薦の話を聞いて、自分は条件を満たしているので応募してみようかなというのが本音のようです。志望理由書にはそれらしいことが書いてありましたが、小手調べのツッコミにもたじたじとなってしまいました。志望校の研究も足りないし、志望学部についても深く調べた形跡がありませんでした。

Sさんは、Mさんよりは調べが進んでいる様子でしたが、話し方がたどたどしい感じで、このまま本番の面接に出すわけにはいきません。志望理由書には立派な文言が書かれていただけに、そのギャップが目立ってしまい、大学の面接官は不審を抱くのではないかと思いました。

2人とも、本人としてはいい加減な気持ちではないのでしょうが、私の目からは全然まだまだ。合格ラインははるかかなたです。推薦するにしても、志望理由から徹底的に鍛え直す必要があります。考え方が甘いので、そこを突き詰めて、真に自分の学びたいことを見つけさせた上で出願させようと思っています。これに耐えられないのなら、推薦に値しないとして、ばっさり切り捨てます。

指定校推薦の制度は、大学側とKCPとの間の信頼関係に基づいて成り立っています。楽な入試制度としてしか見ていない学生や、学問に対する考えが深まらない学生は、いくら枠が空いていても推薦するわけにはいきません。MさんとSさんはそういう学生ではないと信じていますが、本当に推薦するならこれから相当引っ張り上げていかねばなりません。その過程で2人の人生に対する覚悟が定まれば、これもまた推薦入学制度の効果の1つです。

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