土俵際

8月16日(木)

9:45、教室のドアがノックされたかと思うと、Jさんが入ってきました。私と目が合うと、ちょっと申し訳なさそうに小声で「おはようございます」と言いました。

10:45、後半の授業の出席をとり終わると同時ぐらいのタイミングで、Gさんが入ってきました。授業開始時のどさくさに紛れて席に着こうとしたのかもしれませんが、ちょっと遅かったですね。

授業後、2人に遅刻の理由を聞くと、2人とも「2時ごろまで宿題をしました」と言います。しかし、昨日の宿題は2時までかかるほどの分量ではありませんでした。何時から宿題をはじめたのかと尋ねると、11時からとか12時からとかという答えが返ってきました。「それまで何してたの」と聞くと、Jさんはゲーム、Gさんは何もしていなかったと、蚊の鳴くような声。要するに、勉強よりも遊びを優先したあげく、朝寝坊して、遅刻してしまったというわけです。

遊びっぱなしで寝てしまわなかっただけましかもしれません。今学期の初めごろだったら、宿題はしてこなかった可能性が強いです。少し進歩だなと思いましたが、ここではほめません。でも、JさんもGさんも、そろそろ辛い時期に入りつつあるのかなあとは思いました。

進学という目標は掲げていますが、そのゴールへの道のりははるかに遠く、また、入学当初の日本語ゼロに近かった頃のように自分の実力の伸びを実感できなくなってくるのもこの時期です。心が折れそうになるかもしれませんが、折れてしまったら文字通りの挫折です。折れてしまったら、ゲーム三昧、無気力生活、引きこもりで、奈落の底へ一直線です。

あさってから夏休みです。生活を建て直すチャンスでもあります。再来週また会うときは、吹っ切れて一回り成長していてもらいたいです。

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