お先真っ暗?

10月30日(火)

火曜日の選択授業は作文です先学期は初級クラスの作文を担当しましたが、今学期は中級クラスの小論文です。まだ小論文の基礎段階の学生たちですから、意見をまとめやすいテーマを選びました。

授業後、早速読んでみると、さすが中級、先学期の初級の作文に比べると、格段にすらすら読めます。もちろん、文法や語彙の誤りはありますが、何回読んでもいっこうに意味がつかめないという“作品”はありませんでした。

…といきたいところだったのですが、4人目ぐらいから雲行きが怪しくなり、8人目ぐらいは土砂降り状態でした。習った文法や語彙をどんどん使えと言ったのが裏目に出て、難しい表現を無理やり使おうとしたあげく、意味不明の文を産出している学生が続出しました。初級よりも文章が長い分だけたちが悪いとも言えます。

小論文ですから論理性を重視しているのですが、その論理に飛躍があり、私が置いてけぼりを食らったり、接続詞がいい加減でわけがわからなくなったり、段落の途中で話が急に変わってしまったりなど、“読解”を思う存分させていただきました。テーマとはまるで関係ない結論を出していた学生もいました。

この学生たちがこれから小論文試験のある大学を受けるのかと思うと、頭を抱えたくなります。EJUの記述はどうにか切り抜けられても、単にいい悪いとか好き嫌いではなく、社会性や論理性が求められる文章にはどう対応させていけばいいでしょうか。何とか合格したとしても、大学に入ってからのレポートはどうするのでしょうか。どうしようもない文章を書いていたTさんも、進学してから文章を書くのに非常に苦労したと言っていました。このクラスの学生の何名かはそういう道を歩むのでしょうね。

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