どこでもいい

11月5日(月)

受験講座の後、Lさんから絶対に合格できる大学はないかと聞かれました。LさんはすでにT大学に出願しています。また、以前、T大学以外にもいくつかの大学を紹介しています。その中から何校か出願するようですが、それだけでは不安なので、さらに安全確実な大学が知りたいということです。

Lさんは去年の1月に入学した学生ですから、今年の12月に卒業で、それまでにどこかに合格を決めなければなりません。年を越して受験することは認められません。そのため、焦っているのです。学部学科はどうでもいいから、とにかく受かる大学をと言い出す始末です。

最近、入管の指導が厳しくなり、1月入学生は翌年の12月に確実に出国しなければなりません。ですから、事実上、その後が受験日となる国立大学は受験できません。進学するなら、1年3か月で日本語学校を終えるようにという考えです。KCPはこの入管の考えに沿って学生を指導していますから、Lさんは、国立大学はきっぱりあきらめ、11月のEJUも受けず、6月の成績で合否が決まる年内に発表がある大学に照準を合わせています。

こういう入管の方針が、国外でどうもあまり理解されていないきらいがあります。入管も日本語学校のいろいろな方法で伝えてはいますが、周知徹底という段階には至っていません。1年3か月で進学しようと思ったら、1月に入学する学生は、中級ぐらいの日本語力をつけている必要があります。ところが実情はそうじゃないんですねえ。

ぼやいたところで規則は変わりません。Lさんを始めとする学生たちに、規則を守って後ろめたいところのない形で卒業進学させるのが、私たちの役目です。

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