遅い

2月13日(水)

授業終了直後、Lさんが卒業文集の原稿を出してきました。卒業文集は学期が始まって間もない頃から書き方を説明し、下書きを書かせ、それを添削し、そして清書と段階を踏んできました。それぞれに締め切りがあり、清書の提出期限は先週末でした。それがなぜ今頃になったかというと、Lさんは清書用の原稿用紙の書き方を間違えたからです。もちろん教師は説明しましたよ。Lさんと同じときに聞いていた学生はみんな間違えずに清書を書いたのに、Lさんはどうしようもない間違え方をしたため、書き直しになっていたのです。それでも、毎日学校へ来ていればこちらも尻のたたきようがありましたが、来ないし連絡しても梨のつぶてだし、いかんともしがたいものがありました。

Lさんが出した清書原稿を見てみると、内容よりも先に原稿用紙の使い方が全くできていませんでした。各行の最初のマスに「。」「、」が5つぐらい立て続けに並んでいました。それを見ただけで気持ち悪くなり、どうにかしようという気も失せてしまいました。Lさんは私たちの話を何も聞いていなかったのだなあと思いました。

すでに原稿提出期限を大幅に過ぎているので、恐る恐る文集担当のK先生のところへ持って行くと、案の定受け付けてもらえませんでした。そこを曲げて載せてもらおうという気も湧き起こりませんでしたから、私もあっさり引き下がってしまいました。かくして、Lさんの文章は文集に掲載されないことになりました。

どうして期限とか指示とかを守らないのでしょう。自分のペースでやってもどうにかなると思っているのでしょうか。Lさんにとっては、卒業文集は重要度が高くないのでしょうか。だから、たとえ自分の文章が載らなくてもがっかりはしないのかもしれません。私が受け持っているもう1つのクラスにもLさんのような学生がいます。他の先生方からもそういう話を聞きます。

なんとなく無力感に襲われたお昼のひとときでした。

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