外の日本語

6月14日(金)

今週前半とは変わって、木陰が恋しい日差しの中、学生たちが上野駅公園口に三々五々集まってきました。国立科学博物館へ課外授業に行きました。

私自身、科学博物館に入るのは相当久しぶりで、地球館は初めてじゃないかと思います。ですから、学生を引率しつつ、ワクワク感も味わっていました。そういう意味では、学生と同じでした。

タスクシートを配って、その課題を解きながら館内を歩いてもらおうと考えていました。こういうことをすると、往々にしてタスクに関わる展示だけ見て、シートを埋めたら解散時間までベンチでおしゃべりかスマホか居眠りかという学生が現れるものですが、今回はそういう学生は皆無でした。どの展示にも興味を示し、友達とキャーキャー騒ぎながら歩き回っていました。多方面の知識に進んで浸ろうとする強い知的好奇心を持っているとしたら、今年の学生たちは優秀かもしれません。

入って間もなく、Yさんが「先生、ここで写真を撮ってもいいですか」と聞いてきました。撮影可だと知っていましたが、「さあ、あそこの係の人に聞いてみて」と、ボランティアガイド(?)の方を指し示しました。Yさんは果敢にその方のところへ行って、「すみませんが、ここで写真を撮ってもいいですか」と聞き、「はい、大丈夫ですよ」という答えをもらい、安心して写真を撮り始めました。

Sさん、Xさん、Gさん、Lさんは、ガイドの方の説明に耳を傾けていました。ガイドの方は小学生中学生に話すことも多いでしょうから、やさしい言葉で説明する訓練はできていると思います。しかし、中級の一歩手前レベルの学生たちには、学術用語も出てくるし話すスピードも速いし、かなりタフだったかもしれません。でも、話が終わった時、みんな満足そうな顔をしていました。Sさんはこれに味を占めたのか、他の展示室でもガイドの説明を受けていました。

午前中いっぱい見学して、学生たちは成果を満載したタスクシートを提出して帰って行きました。私は展示物よりも学生を見ていることが多く、ちょっと不完全燃焼でした。今度は仕事ではなく、個人的に訪れて、ガイドの方ともたっぷりお話して、科学館の隅から隅まで楽しみ尽くしたいです。

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