家族的教室

8月30日(火)

家族的な雰囲気といえば聞こえはいいものの、教室に入って教卓側2列に学生がいないとなると、教師としては大いに調子が狂います。私のクラスだけではなく、他の先生方も欠席者が多いと嘆いていました。

さすがにまだ夏休みだと思っている学生はいないでしょうが、夏休みから脱却できない学生はいるようです。生活のペースは、一度崩すと元に戻すのはかなりの難事業になります。

大学進学には日本語学校の出席書類は不要だからとのたまう学生が毎年出てきますが、今年もそう考えて気安く休んでいるやからがいます。確かに、日本語学校の書類がなくても出願・受験できる大学は多いです。しかし、そこに受かって、進学後にビザを更新する時には日本語学校の書類が求められます。その期に及んで青くなっても、後悔先に立たずです。

台風のせいもあるかもしれません。関東地方は厳重な警戒が必要と報じられていましたから、勝手に休校と決め込んでしまった学生もいました。欠席者に電話をかけたら、まじめにそう答えた学生がいたそうです。

学生たちの母国に比べ、日本は自然災害が多い国だと言えます。地震も台風も襲ってきます。北日本は世界的な豪雪地帯です。台風が来そうだからと休んでしまった学生には、そういう国に留学しているんだという自覚が足りないのではないかと思います。こういうときこそ、日本人はどうやって災害を防ごうとしているか、どのように自然条件と折り合いをつけようとしているかを観察するいい機会なのに、家に閉じこもってニュースを見てるだけじゃ、他人事で終わってしまいます。

家族的な雰囲気の中、濃密な授業をしました。休んだ学生が残念がるような授業を心がけました。

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