チャイムがない日々

1月14日(金)

おととし、オンライン授業が始まって以来、校舎内のチャイムを止めています。学生がいなかったらチャイムは無意味だし、対面授業の時でも密を避けるためにレベルごとに授業時間をずらしていますから、全校が統一的に動くことがありません。それゆえ、学生が来ていてもチャイムは鳴らしません。

午前中、用事があって学校の中をうろちょろしていたら、外階段の踊り場でおしゃべりしている学生たちに会いました。時計を見ると、中級レベルの休憩時間に差し掛かっていました。私が通りかかると、わざわざおしゃべりを中断して「先生、こんにちは」とあいさつしてくれました。私も「こんにちは」とあいさつを返すと、その学生たちは安心したかのようにおしゃべりを再開しました。

校舎内に入ると、廊下のベンチで黙食している学生やエレベーターホールで立ち話している学生がちらほら程度。密回避にはなっているようでした。私が前を通ると、黙食の学生はぴょこんと頭を下げました。食べながらスマホに熱中している学生は、もちろんそのまま。立ち話の学生は「こんにちは」と言ってくれました。KCPの学生は義理堅いですね。担当の先生が教室に入ると、それにくっついて学生たちも教室に収まっていきました。

授業を担当している時は、チャイムが鳴らないのにすっかり慣れてしまいました。授業をしていない傍観者の立場だと、いつの間にか学生が湧きだしたり、潮が引くように消えていったり、その波が何回か押し寄せたりというのが、まだ不思議な感じがします。

新規感染者数が順調に力強く増えていますね。チャイムに合わせて全校一斉にという日が、ぐんぐん遠ざかっていくようです。

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