ある100点

6月11日(月)

今週の最初の仕事は、金曜日に入ったレベル1のクラスにディクテーションテストの採点でした。本来は金曜日中に済ませておくべき仕事だったのですが、ドライアイがあまりにひどかったので、今朝に回したのです。

来週の金曜日が期末テストですから、レベル1も終盤戦です。順調に力を伸ばし、このディクテーションテストでも満点かそれに近い点数を取った学生もいる一方で、表記も満足に身についておらず、点が取れたのは促音も長音も拗音もない短い単語1つという学生もいました。後者は明らかに遊んでばかりいましたから当然の結果ではありますが、他人事ながら授業料がもったいないなあと思います。

私が密かに喜んでいるのは、今まで詰めが甘いと思っていたSさんが100点を取ったことです。今学期、今までに私が採点したテストや宿題では、頭では理解しているものの、どこかで何かが抜けたり余計だったりして、満点を取るには至りませんでした。中間テストでも、ケアレスミスと言っていい間違いがどの科目にも1つずつぐらいあり、それを指摘するとSさんは実に悔しそうな顔をしていました。

話し方も、文の最後まできちんと「です・ます」で話すのではなく、文末を省略したりむにゃむにゃとなってしまったりしていました。Sさんの志望校はレベルが高いですから、そんないい加減なことではいけないと注意しました。その注意が効いたのかどうかわかりませんが、金曜日のテストは濁点の有無も動詞や形容詞の活用形も、すべてが完璧でした。

日本語の正しさを追求するあまり学生が窮屈に感じてしまうのもよくないと思いますが、きれいな日本語は正しい日本語がもとになっているように思います。

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