ひだ

2月28日(土)

バス旅行の翌日であるにもかかわらず、いつもの土曜日と同じように受験講座をしました。こういう日でも、来る学生はきちんと来ます。今日来た学生は、緩急のけじめがきちんとついているに違いなく、来年の今頃はきっといい結果を残していることでしょう。

Tさんもそんな学生の1人です。授業後、私のところへ来ました。「先生、問題を読む時間が長すぎます」「そんなことないと思うけど。みんな読むのに時間がかかってたから」「読まなくても答えがわかります」。要するに、部分的に読んで答えを導き出すテクニックを身に付け練習したいようでした。

そういう気持ちはわかりますし、EJUの直前になったらそういう授業もするつもりです。でも、EJUまで3か月もある今からそんな読み方ばかり練習していたら、本当に文章を読む力が伸びなくなってしまいます。文章中の語句や文法にも目を向けてほしいし、文章の内容そのものにも興味を持ってもらいたい問題もあります。そこをすっ飛ばしてテクニックばかりに走ってしまうと、EJUではいい点が取れても、大学の独自試験で点が取れる力は付きません。小論文を書くにしたって、4択問題で答えを選ぶ力だけではいかんともしがたいものがあります。

受験まで間があるこの時期に、頭の引き出しを増やして、豊かな発想ができるようになっておく必要があります。4択問題は反射神経で解けちゃう面もあります。それに対し論述問題や口頭試問は脳みそのひだの深さが問われると言っていいでしょう。KCPで勉強した学生には、このひだの深さで勝負できる人間になってもらいたいです。

そういえば、先週EJUの数学と理科の問題をコピーしていったGさんも、問題の解き方ではなく答えの番号ばかりを知りたがっていました。Gさんにもそういう危うさを感じていました。合ってた、合ってなかっただけではなく、そこに至るまでの道筋、合ってなかったらなぜ間違えたのか、そこを追究しないと力は付きません。

ついでに愚痴を言わせてもらうと、KCPの学生は同じ問題を繰り返しやろうとしません。少なくとも間違えた問題はできるようになるまで何回でもやってほしいのですが、「やり捨て」なんですね。「やり捨て」では脳みそのひだは深くなりません。TさんもGさんも、勉強が上滑りしてるんじゃないかな。もう一度自分を見つめてください。

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