余力があり過ぎます

1月25日(月)

レベル1のクラスの代講に入りました。レベル1の授業そのものは面白いと思いますが、オンラインだとどうもリズムに乗れません。指名して、学生がマイクをオンにして答えがこちらに届くまでのわずかなタイムラグが、その原因です。0.5秒にも満たないくらいの短い時間でしょうが、そのためにペースがなかなかつかめないのです。

私の場合、初級は、何はともあれ、口を開けさせるという考えで授業を組み立てます。上級なら、多少教師が語っても授業は成り立ちますが、初級は、特に一番下のレベルは、一言でも多く話させることが授業の肝です。それが、わずかなタイムラグのせいでつまずいてばかりというのが、私の授業の現状です。

ブレークアウトセッションを多用するというのも一つの解決手段です。しかし、学生が見えないところへ行ってしまうのが、どうも怖いのです。初級のクラスは話したくてたまらない学生たちばかりですから、ブレークアウトセッションでだんまりを決め込むことはないでしょう。でも、こっそり母国語で話しているのではないかという疑心暗鬼を抑えきることはできません。

コーラスをさせても、「はい、今、4人“っ”を言いませんでした。もう一度!」などということができません。個々の学生の発音をいかにチェックしていくかも、大きな課題です。初級なら、助詞の抜け落ちや誤用にも厳しく目を光らせ、間違いを見つけ次第直ちに指摘して訂正させなければ、悪い癖がついてしまいます。それがなかなかできないもどかしさもあります。

オンラインだと、授業後の疲れ具合が対面に比べて、半分どころか一桁違う感じがします。養分を吸い取られたという感じがしないんですねえ。逆の見方をすると、学生たちにこちらが持っているものを与え切っていないんでしょうね。

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