3Dを伝える

4月21日(水)

今学期の受験講座理科は、先学期以前に入学した学生は対面、今学期入学で来日できないでいる学生はオンラインと、2方式併用で進めています。先学期は全面オンラインでしたから、ある意味では楽でした。目の前にいる学生と、画面の向こうにいる学生と、差を付けずに教えていくのには、独特の難しさがあります。

まず、アクションで何か説明するときには、zoomの画面内に収まるように動きを抑えなければなりません。画面を見ている学生にもわかる動作が求められます。

「メタンは、炭素原子を中心に、こことこことこことここに水素原子があります」と、左手のこぶしで炭素原子を表し、右手のこぶしで水素原子の位置4か所を次々と示します。私の目の前で見ている学生は、炭素原子と水素原子の立体的な位置関係がこれでわかります。しかし、国でパソコンの中の私を見ている学生はどうなのでしょう。大画面のモニターだったとしても、立体感はどこまで伝わったかなあ。

それから、zoomでパワーポイントを画面共有して話を進めていても、こちらの学生には私の顔つきやらちょっとした体の動きやら、1枚1枚のスライドのプラスされた情報も伝わります。そんなことでオンライン参加の学生に差をつけてしまうことは不本意です。かといって、仏頂面で身じろぎもせずに授業をするのも不可能です。同じ教室に学生がいるのに、私がいすに腰掛けパソコンだけを見つめて授業を進めるというのも不自然です。

今のところ、対面の学生もオンラインの学生も満足そうな顔をしています。細心の注意を払いながら、ためになる授業を作っていきます。

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