話す力

11月20日(月)

EJU以降の受験講座の理科は、口頭試問の練習をしています。口頭試問は知識を持っているだけでは通用しません。その知識を聞き手である面接官に正確に伝えられて初めて点数になります。また、ちょっとひねった出題によって、応用力が試されることもあります。

この講座を受けている学生たちは、EJUではそこそこの成績が挙げられているはずです。もちろん、まだ正式な結果は出ていませんから断言はできませんが、それだけの実力は持っていると私は見ています。しかし、一部の大学は、受験のテクニックが通用してしまうEJUの成績だけで理科の実力を判定することはせず、科学的な発想ができ、論理的に推論でき、合理的な結論を導き出す力を、口頭試問によって見極めようとします。同時に、頭で考えたことを日本語で伝える力も見てしまおうと、一石二鳥か三鳥をもくろんでいます。

私が出題すると、学生たちは惜しいところまではいくのですが、なかなかこちらの思ったところまで到達してくれません。もう一歩、踏み込んでほしいところなのですが、二の矢が次げずに口ごもってしまうことが多かったです。学生たち自身も、きっともどかしく感じているのでしょうね。

EJUのような選択肢の問題は、大学の勉強にはなじみません。やはり論述問題です。また、最近は理科系学部でも授業での口頭発表が増えていると聞いています。その基礎が、こういった口頭試問にあると思います。日本人学生に比べて日本語にハンデがある留学生が、今からその面を鍛えておくことには意義があります。

今学期の終わりには、模擬口頭試問にも堪えられるくらいの実力を付けさせたいと思っています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です