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2月22日(木)

卒業認定試験が来週の月曜日にありますから、超級クラスでそれに向けた練習問題をしました。今学期勉強した文法項目に関する問題ですが、出来はあまりよくありませんでした。学生たちに実力がないからではなく、問題が難しかったからです。

どうすれば問題を難しくできるかというと、動詞の形を変える問題にすればいいのです。超級ですからて形とかた形とかは、さすがにめったに間違えません。弱点は受身、使役、使役受身です。さらに、「~て/おく/しまう/みる/もらう/くれる」などの補助動詞を使うパターンも、思ったとおりに引っかかってくれます。そんな文法は初級で勉強するじゃないかと思うかもしれませんが、

隣にビルを「建てて」からというもの、日が全く当たらなくなった。

なんていう答えになってしまうんですねえ。

初級文法が臨機応変に使えるようになるには、長い時間がかかります。卒業間近になっても、上述の文法を理想的に使ってくれる学生などめったにいません。特に、“暗記の日本語”に頼っている学生は、「読んでわかる」止まりで、話すときは“ガイジンの日本語”を使い続けることでしょう。

この壁を突破するには、日本人の日本語から栄養を摂取することが必要です。“なるほど、「~てしまう」ってこういうときに使うんだ”“ここで使役が出てくるなんてシブイなあ”とかって感じ取れるだけの触覚がどうしてもほしいところです。それには、まず手始めに、教師の日本語に耳を傾けることです。

今週末が国公立大学入試の最後の山場です。それが過ぎたら心にゆとりもできるでしょうから、こんなことにも是非挑戦してもらいたいです。

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