難題

12月9日(水)

午後から進学関係のお仕事が2件。まずはJさん。高校の時から有機化学が好きなので、大学でも有機化学を勉強したいといいます。でも、有機化学のどの分野を勉強すればいいですかという、何をいまさらという感じの困った相談です。大学院に進学して日本で就職したいそうですが、そういう外枠しか決まっていません。「先生のおすすめは何ですか」と聞かれましたが、居酒屋のメニューを決めるノリで将来を決めちゃいけません。

とはいえ、自分で考えろと突き放したら、Jさんは何もできないでしょう。ですから、有機化学の範囲で、研究対象としてこれから有望そうな分野をいくつか挙げました。そこから先は、自分の国のサイトでいいからよく調べて、勉強の方向性を決めるように指示しました。そうしてやっと、面接対策のスタートラインに立てるのです。

次はZさんの面接練習。出願した大学の面接試験がオンラインに変更されたので、zoomを使っての面接練習です。オンラインで、授業はもう何回もしましたが、面接練習は私も初めてです。やってみると、視線を合わせにくいので、やりにくかったです。対面だと、面接官の目を見て話せとか顔全体に視線を注げとか指導しますが、カメラ越しだと、本人の意図には無関係に、カメラの位置によっていかにも目をそらしたようになってしまいます。また、照明の当たり具合によって、暗い顔つきに映ってしまうこともあります。

これらは本質的なことではありませんが、面接官に与える印象はおろそかにできません。ボーダーライン上なら、そのわずかな差が天国と地獄の分かれ道となります。考慮しなければならないファクターが増えて受験生には気の毒ですが、嘆いているだけでは明るい未来は開けません。

対面の面接練習なら、気づきをメモして渡すこともありますが、オンラインはそういうわけにもいきません。Jさんには、メールでフィードバックしておきました。

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