ある退学

12月22日(火)

毎学期、期末テストを限りに学校を辞める学生がいますが、今学期はRさんもその1人となりました。表向きはコロナの感染者が増えてきたからということになっていますが、実情は進学をあきらめたからです。

実は、昨日、EJUの成績をもらった後、私のところへ相談に来ました。日本語の成績が思わしくなく、Rさんが考えていた国立大学に手が届きそうもありません。他の科目も、日本語の成績が同じくらいの受験生に比べればよく取れていますが、どんな学生と比べても抜群に素晴らしいかといえば、そんなことはありません。Rさんの持ち点でどうにか勝負できそうな大学名をいくつか挙げたところ、考えてみますとのことでした。そして、一晩考えた結果が、退学だったというわけです。

言っても詮無いことですが、6月のEJUが中止になったのが痛かったです。そこで痛い目に遭って軌道修正ができていれば、どうにか希望がつながったかもしれません。目標への道のりのどの辺まで来たかつかめず、このままでいいのだろうかという気持ちもあったことでしょう。そのせいでしょうか、6月以降、Rさんは焦りが目立ち、精神的にきつかったようです。私たちも力になろうとしましたが、Rさんに必要だったのは、家族の力だったようです。少々前ですが、そういう意味のことをぽろっと漏らしていました。

Rさんは国で進学するようですが、形の上では2浪です。辛い選択だったに違いありません。「外国での生活の経験を生かして…」などと口で言うのはたやすいですが、その生かし方もよくわからないのではないでしょうか。私の手を離れてしまったら、私には祈ることしかできません。でも、精一杯、Rさんに幸あれとお祈りします。

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