Category Archives: 勉強

うさぎとかめ

7月23日(火)

中級クラスでは、毎日朝一番で漢字の復習テストがあります。前日に勉強した漢字の読み書きの問題を10問出し、6問正解が合格点です。文字通りの復習テストで、出題にはひっかけやひねりなどは加えません。だから、うちでその日習った漢字を復習しさえすれば、確実に合格点が取れます。

出席を取って、すぐにその復習テストを始めました。教室内を回ってみると、Fさん、Oさんなどはかなり苦戦しているようでした。GさんやMさんは楽勝のようでした。

さて、授業後、採点してみてびっくり。今朝の受験者の約4割が不合格ではありませんか。Fさん、Oさんは全滅に近い悲惨極まる状況でした。Yさん、Jさんも、惜しいところで不合格。もちろん、満点の学生もいましたが、全体としては成績不振と言わざるを得ませんでした。

一言でまとめてしまえば勉強不足です。上述の通り、教科書を見てちょっと手を動かすだけで、合格点ぐらいは絶対にどうにかなります。現に、アルファベットの国から来たCさんとMさんは、毎回合格点を取っています。その一方で、漢字の国から来た学生は死屍累々の有様です。

漢字の国からの学生は、勉強不足と同時に油断もあります。意味がわかればそれでよしとしてしまうと、読解はどうにかなっても、漢字や語彙のテストでは戦えません。毎日の小さいテストだと、不合格に慣れてしまって、勉強のモチベーションにはつながらないのかもしれません。

こういう現象を見るにつけ、「うさぎとかめ」を思い出します。Fさんはうさぎの典型例、Cさんはかめの代表です。学期gは始まって2週間ほどで、両者の間には大差がついています。

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入学式挨拶

みなさん、ご入学おめでとうございます。世界の各地からこのように多くの方々がKCPに入学してくださったことをとてもうれしく思います。

今年に入ってから、円安の影響もあり、訪日旅行客数が大幅に増えています。このままいけば、今までの最高記録、2019年の約3200万人を上回るだろうと言われています。その訪日旅行客が大勢訪れるところといえば、金閣寺や日光東照宮のような有名な神社仏閣、東京・渋谷や大阪・ミナミのような大都市の繁華街、姫路城や兼六園のような有名建造物や公園、富士山や瀬戸内海などの景観の素晴らしいところ、全国各地の博物館や美術館などでしょう。あるいは、博多どんたく、青森ねぶたといった有名なお祭りを見に行く旅行客も多いのではないでしょうか。

旅行に来たのなら、そういったものを見て、おもしろかった、びっくりしたで十分です。何かを体験して楽しかった、日本料理はおいしかったというだけで満足してしまって構いません。しかし、今ここにいらっしゃるみなさんは、短い方でも2か月間、日本に滞在するのです。長い方なら、KCPで勉強して、大学に入って、さらに大学院に進学して…と考えると、10年単位の年月を日本で過ごすことになります。1週間かそこらで帰ってしまう旅行客と同じ次元で喜んでいるばかりでは、日本に住む、日本で暮らす人としては、内容が薄いと言わざるを得ません。

そもそも、みなさんは日本へ勉強に来ているのですから、勉強を最優先に考えてください。それと同時に、“日本で”勉強するという意義も忘れてはいけません。日本語の勉強は、日本でなくてもできます。現に、約127万人に及ぶ昨年のJLPT受験者の2/3近くが、海外で受験しています。何百万人という人々が、日本の外で日本語を勉強しているのです。みなさんもその一員でした。しかし、みなさんは、決して安くはない渡航費とKCPの授業料を支払って、これから日本で勉強しようとしているのです。

つまり、みなさんの場合、日本でしかできない勉強をし、単なる旅行者とは違った経験をして初めて、この留学が有意義なものとなるのです。日本で進学して、日本で就職して、日本をベースにして生きていこうという人生設計の人なら、なおのこと物見遊山の人と同じ調子で過ごしていてはいけません。

では、日本ならではの勉強や体験とはどんなものでしょう。まず、今すぐできることは、日本人の先生と触れ合うことです。録音された教材ではなく、生身の日本人が話す日本語を味わってください。そして、できれば、日本語教師以外の日本人と話してください。私たち日本語教師は、耳に自動翻訳装置がついていて、変な発音、おかしな文法でも、その人が伝えようとしていることを理解してしまいます。また、目の前の外国人の日本語力を即座に判定して、そのレベルに合わせた日本語を話します。しかし、普通の日本人は、そんなことはしてくれません。そういう人とコミュニケーションが取れるようになることが、みなさんが目指すべき目標ではないでしょうか。

また、この後で紹介されると思いますが、KCPはクラブ活動に力を入れています。そこで苦労しながら、日本語で意思疎通を図る訓練をしてみてください。通じそうで通じないもどかしさを乗り越えた時に、みなさんの前に新たな大地が広がるのです。

そして、自分らしい日本を見つけてください。ガイドブックやどこかのサイト、SNSなどに紹介された日本には、多くの観光客が押し寄せています。東京スカイツリーに上って東京の街を見下ろすのも、話の種に1度ぐらいはいいでしょう。でも、みなさんはそれで終わってはいけません。例えば、スカイツリーの足もとにはいくつかの川が流れています。その川に沿って歩いてみると、みなさんが知らなかった東京の一面が見えてきます。そういう、誰かの経験をなぞるのではない、みなさん独自の経験を積み重ねていってほしいのです。

いかがでしょうか。多少なりとも留学の道筋が見えてきましたか。私たち教職員一同は、みなさんの留学生活をより充実したものにするためのお手伝いなら、喜んで致します。

本日は、ご入学、本当におめでとうございました。

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日本語強化の威力

7月4日(木)

Cさんは先学期レベル1の新入生でした。すばらしい成績を挙げ、期末テスト後にジャンプテストを受けて合格し、今学期はレベル3に上がります。レベル3からは進学に備えた日本語プラスの授業が受けられますから、午後、その説明を聞きに学校へ来ました。

ジャンプを希望する学生は、ジャンプ先のレベルのクラスで中位から上位に食い込めるぐらいの実力がないと、ジャンプは認められません。レベル1の勉強をしながら、レベル2の勉強も自分でこなさなければなりません。そして、レベル2の学生は70点が合格点のテストで満点に近い点を取らないと、レベル3には上がれません。かなりの努力を要します。

Cさんは、先学期、レベル2の学生向けのも含め、日本語強化の読解や聴解などを6科目も受けました。このくらいいろいろな先生に鍛えてもらったことが、ジャンプ成功の一因でしょう。レベル3ともなれば結構な長さの文章を読みますから、普通にレベル1の授業を受けるだけでは太刀打ちできません。そう考えると、Cさんはこれだけの日本語強化を受けてきたということは、入学の時点からジャンプを狙っていたのかもしれません。

日本語プラスの説明はあっという間に終わってしまいました。Cさんは聴解力も鍛えられていますから、同じような話を繰り返す必要もなく、すっと理解してくれました。これだったら、レベル3でも十分やっていけるでしょう。それと並行して、進学の準備も始めなければなりません。Cさんが考えている“いい大学”となると、それでも間に合うかどうかわかりません。26年進学になってもいいですから、安易に妥協しないと言っています。頼もしい限りです。

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教師も勉強

6月15日(土)

学生たちは、自分たちは、KCPのテストから入学試験やJLPT、TOEFLまで、日々いろいろな試験があり、毎日勉強しなければならないのに対し、先生たちは自分たちをいじめるテストを作るばかりで、授業も毎学期同じことを繰り返せばよく、あまり勉強しなくてもいいと思っている節があります。

いいえ、決してそんなことはありません。土曜日なのに、いや、土曜日だからこそ、勉強会がありました。ほぼ全員の教師が集まり、日本語教育を専門としている大学の先生のお話を聞き、その後そのお話に基づきグループに分かれてディスカッションをしました。議論が盛り上がり、有意義な勉強会でした。

現在、KCPはカリキュラムを改訂しようと考えています。少しずつ新しいカリキュラムに移行しつつある段階です。その新しいカリキュラムにのっとった教育を円滑に実施していくには、勉強しなければならないことが山ほどあります。勉強会にはこういう背景があるのです。

平日は、授業やら学生指導やらに追われて、勉強する時間がなかなか取れません。それに加えて、私は代講が利かない授業をいくつも抱えていますから、外部の講習会に参加することもままなりません。ですから、大学の先生のお話は刺激的であり、頭の隅々にまで血が巡ったような感じがしました。

教師も勉強をしていますが、やっぱり学生の勉強量にはかないませんね。日中、2階のラウンジで、Cさんなど数名が、明日のEJUに備えて問題集に取り組んでいました。もはや、私たち教師には、学生たちが実力を遺憾なく発揮できるようにと、祈るよりほかにできることはありません。

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漢字の不思議

5月31日(金)

今学期はあちこちのクラスに代講で入っています。だいたいどのクラスでも、漢字が正しく読めるのは、中国の学生ではなくアメリカの学生です。理由は非常に簡単で、中国の学生は漢字を“見た”だけで意味がわかってしまい、読み方を深く追求しない学生が多いのです。アメリカの学生は、生まれて初めて漢字を見るようなものですから、読み方も意味も必死に覚えようとします。それゆえ、漢字の読めない中国の学生と、漢字に強いアメリカの学生が生まれてしまいます。

先日、進学の授業で経費支弁書を書く練習をしたら、ある中国の学生が、「●×△(自分の名前)は私の子どもですから、学費は全部私が払います」と言いながら、“~私の児(の簡体字)ですから~”と書いていました。その学生の頭の中では、児(の簡体字)の訓読み(?)は“こども”なのです。意味的には確かにそうですが、そんな書類を見たら、普通の日本人は“???”となってしまうでしょう。

JLPTやEJUの読解問題となったら、中国の学生はアメリカの学生より強いです。漢字の蓄積量が違いますから。文章の音読はできなくても、意味はつかんでしまいます。しかし、マークシートでなくなると、途端にこのアドバンテージを利用できなくなってしまう学生が少なくないのです。頭の中の理解を日本語でうまく表現できなかったり、表現できても“私の児”みたいな表記をしたりといったように、悲惨な解答欄が出来上がってしまいます。

もちろん、本当に優秀な学生もいますよ、先日この稿で取り上げたSさんもその1人です。日本語力が目に見えて伸びてきています。周りの学生はこういう同級生をどう見ているのでしょう。ぜひ見習ってほしいんですが…。

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5月13日(月)

Sさんは理科系の日本語プラスを取っています。Sさんのいいところは、わからないことをすぐ質問するところです。「ここまで、質問ありませんか」とこちらから誘いかけても質問しようとしない学生が多い中、Sさんは私が何もしなくても「先生、…」と聞いてきます。そして、その質問が的外れだったことはありません。「さっき説明したのに」とか、「それって、今までの話と全然関係ないじゃないか」などということはなく、他の学生にとってもためになることばかりです。宿題をきちんとやり、予習も怠りなくやっていることがよくわかります。勉強しているからこそ、疑問点も浮かび上がり、私の話で満足できないところも出てくるのです。

6月のEJUも大いに期待したいところですが、Sさんにとっては初めてのEJU受験です。日本語・読解の過去問では問題を解くスピードが全然足りません。解いた問題の正答率は非常に高いのですが、制限時間内では7、8問残してしまいます。すると、平均点は確保できますが、Sさんが考えている大学には手が届かない点数にしかなりません。理系科目にしても、「じっくり考えたらできる」では思い通りの成績は挙げられません。そう思って、いつもの学期より“ずるい解き方”を教えています。例えば素早く概算して答えを選ぶとか、化学式を見ただけで答えを絞り込むとか、まじめなSさんにとっては許しがたいと思われる考えを伝授しています。

いずれにしても、Sさんは2024年のKCPの期待のホープです。上手に育てていかねばと思っています。

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明るくなりました

5月8日(水)

Dさんは日本語プラスの理科系の科目に出ています。しかし、数学も理科も難しいと言います。確かに、物理や化学の授業中の様子を見ても、わかっているような顔はしていません。数学のS先生も、Dさんは苦しそうだとおっしゃっていました。そのDさんが、暗い顔をして、重い足取りで進学相談に来ました。

Dさんは大学で建築か機械を勉強したいという希望を持っています。建築と機械では分野がだいぶ違います。まだはっきり決められないというのが本音なのだと思います。とはいえ、6月のEJUで運命が決まってしまうケースが多いのが留学生入試です。その運命の6月16日まで39日。のんびり迷っている暇はありません。

機械工学を専攻するなら、数学や物理はかなり力を入れなければなりません。AIを搭載したロボットが作れたらいいなあといった夢や憧れだけでは勉強できません。一方、建築は、耐震構造とかという方面は数学や物理をハードに駆使します。しかし、デザインに重きを置いた建築なら、そこまでのハードさは求められません。その代わり、多少なりとも絵の素養は必要でしょうが。

Dさんに聞いたところ、デザイン系の建築も大いに考えているとのことでした。それなら、A大学はEJUの指定科目は日本語だけです。S大学は数学コース1(文科系)で受験できます。K大学は体験入学に参加すればEJU不要で合格証を手にすることができるかもしれません。K大学には、3月までKCPにいたDさんの国の先輩が進学していますから、その先輩から情報やアドバイスが得られるでしょう。

そんな話をすると、Dさんは先月からずっと感じていたストレスが消えたと、笑顔を見せてくれました。自分でも調べてみると言って、雨の中を帰っていきました。こうして早いうちから騒いでいる学生が、結局受験に勝つものです。Dさん、一歩前進かな。

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学ぶ価値

5月1日(水)

これをお読みのみなさんは、授業料を支払って外国語を勉強するとしたら、何語を選びますか。英語ですか。中国語ですか。韓国語ですか。ポルトガル語ですか。フランス語ですか。アラビア語ですか。

おそらく、上述のような言語ではないかと思います。どこかの小さな島でだけ使われている言葉とか、古代ギリシア語とかという方はほとんどいらっしゃらないでしょう。

ただで教えてもらうならともかく、学費をかけて語学の勉強をするとなると、その学費に見合った何物かが得られるかどうかを考えるのではないでしょうか。それは当然のことだと思います。私だって、英語が話せるようになるならしかるべき対価を出す気持ちはありますが、同じ金額でどこかの国のとある部族にしか使われていない言葉を勉強しようとは思いません。

要するに、出したお金と釣り合うだけの価値を手にできるかどうかという、経済的な問題がポイントなのです。現在KCPで日本語を勉強している学生たちにしても同じだと思います。日本語を学ぶことで有形無形の利益が得られると思うからこそ、決して安くはない授業料や渡航費、生活費をかけてでも勉強しているのです。もちろん、目論見通りにいかない場合だってあります。でも、そういうリスクを織り込んでも、学生たちには期待できる将来像が輝いて見えるのです。

もし、日本の国力が衰えて、何の取り柄もない国になってしまったら、わざわざお金と時間をかけて身に付けようなどという人はいなくなるでしょう。失われた30年が、40年、50年となっていったら、いずれ日本語は世界のだれからも相手にされなくなってしまうに違いありません。そうなったら、日本語教師は全員失業です。

…などという話を、養成講座でしました。先日の選挙で日本の政治が少しでも動いてくれたら、日本語教師は首の皮1枚で命を長らえることができそうですが、果たしてどうでしょう。

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連帯感

4月25日(木)

今学期の日本語プラス理科の各科目は、毎回宿題を出し、その答え合わせをしながらEJUの範囲を復習していくという形で進めています。EJUの直前までに全体をカバーし、最後の1、2回は過去問を通しでやってみようと考えています。

木曜日は物理です。Oさんはきっちり宿題をしてきました。時間はかかったけど最後までやったと言って、宿題用紙を見せてくれました。Sさんも、学校でもらったもの何でも突っ込んでいるのではと思われるファイルから、しわくちゃになった宿題用紙を引っ張り出しました。Mさんは真っ白に近い宿題用紙を机の上に置いて、私を見つめました。Kさんはやけに硬い表情でした。できなかったのかもしれません。

答え合わせは、全部についてやっていると時間が足りませんから、今回のテーマである力学の要点を解説するのにちょうどいい問題や、学生が知らないと思われる解き方がある問題や、学生がつまずきそうな問題や、先週教えたテクニックを使う問題や、要するに教えるのに都合のいい問題に絞りました。

宿題をきっちりやって来たOさんは質問します。しかし、発音が悪くてその質問の意図がなかなかつかめませんでした。質問内容は急所を突いており、Oさんの質問を起点に授業を広げられました。MさんやKさんにも良い影響を与えたことは確かです。それだけに、発音の悪さが気になります。口頭試問で苦労しそうな気がしました。

Sさんはくちゃくちゃの紙を出したわりには鋭い質問をしてきました。私が説明を省略しようとした問題について質問し、やはりクラス全体に盛り上げました。思ったより理解が進んでいる感じがしました。

出席したメンバー間には無言のうちに同じ道を進む者同士の絆みたいなものが生まれたように見受けました。今年のメンバーは、思ったより期待が持てそうです。

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聴解のメモ

4月23日(火)

聴解問題をするときに学生にメモを取らせ、終了後にそのメモを提出してもらいました。

Sさんは実に丁寧にメモを取り、スクリプトの要点を余さずとらえていました。スクリプトを見ながら書いたのではないかというくらい完璧でした。思わず五重丸をあげてしまいました。Aさん、Hさん、Gさんなども、必要なことは書かれていました。このくらいのメモが取れるなら、JLPTやEJUの問題も恐れることなどありません。

その一方で、Kさん、Cさん、Jさんあたりは、本人がこのメモを見ても、何もわからないのではないかという代物でした。まるっきり聞き取れていないわけではないのでしょうが、このメモを基に何かするのは不可能でしょう。どこまで問題が解けるのか、心もとない限りです。

日常生活で聞いたことをその場でメモすることはあまりないでしょう。紙にメモしなくても、頭にメモできれば聴解問題ぐらいなら何とかなるかもしれません。でも、頭にメモできる内容は、思っているよりも少ないものです。10~11桁の電話番号はどうでしょう。私は自信がありません。相手の言わんとしていることを少しでも深く理解するには、誤解を減らすには、メモは不可欠だと思います。

つまり、日常生活をより充実したものにするには、聞いたことをメモすることが大きな役割を果たします。その延長線上にテスト問題があると考えてもいいと思います。そう考えると、Kさんたちは日本で生活を続けていくという観点からも心配です。他のクラスにもこういう学生がいるでしょう。そういう学生たちを、卒業するまでにどのように鍛えていけばいいでしょうか。

それ以上に、岸田さん、あなたは森さんに会ったときに、メモを取らなかったんですか。それで事情聴取したつもりなんですか。

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