Category Archives: 勉強

180リットルも?

8月29日(金)

日本語プラスの生物は、「主な臓器」というテーマで、肝臓、腎臓、心臓を取り上げました。“肝心”ないしは“肝腎”という言葉があるくらいですから、この3つは、古来、重要な臓器として知れ渡っていました。それだけに、普段の生活の中でも、これらの臓器は話題になることがよくあります。

肝臓の働きの中に、解毒があります。まず、これを“かいどく”と読まないように注意し、「肝臓は体に有害な物質を分解しますが、有害な物質って例えば何ですか」と聞いてみました。真っ先に挙がったのが、アルコールでした。そうです。アルコールは解毒作用の一つとして、肝臓で分解されます。お酒の種類に関係なく、アルコールは毒です。酒は決して百薬の長などではなく、毒なのです。

さらに例を挙げるように促すと、「腐った食べ物」という答えが返ってきました。学生たち、痛い目に遭っているんですね。私が求めた答えは薬です。薬も最終的には肝臓で分解されます。健康な人にとっては毒になるものをあえて病人に与えたのが薬の出発点ですから、薬も毒なのです。“毒にも薬にもならぬ”なんていう表現があるくらいですからね。

次は腎臓。ここはおしっこを作る臓器ですが、そのおしっこの元は1日180リットル作られると言ったら、学生たちは驚いていました。その99%は腎臓内で再吸収されます。このときにグルコースも再吸収されます。再吸収されなかったら、糖尿病です。また、塩辛いものを食べると水が欲しくなる仕組みも、腎臓がかかわっています。

そして心臓。ここでは、血液型によって病気のなりやすさに違いがあるかという質問が出てきました。ABO式の血液型は、赤血球表面にある抗原の違いに基づいて決められます。これと病気のなりやすさは、あまり関係がなさそうです。Rh式も似たようなものです。

その他、血液のヘモグロビン、心臓のペースメーカーなど、心臓というか循環器関係もツッコミどころ満載です。さらに受験勉強を離れると、血液検査の正常範囲の数値として知っておいていい血球数なんかも取り上げました。

生物の学習内容は、物理や化学に比べて学生たちの身近にあうものや現象が多いです。だから、勉強してみると面白いし、役に立つし、おすすめなんですよ。

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趣味日本語学習

8月14日(木)

授業後にクラスの学生の進路に関する面接をしました。

Cさんは、日本で進学も就職もせずに帰国すると言います。現在、リモートでしている仕事があり、国でそれを続けます。日本語の勉強は趣味だそうです。だから、入試に向けての読解や聴解などは、自分の必要とするないしは欲する勉強ではないので、あまり気が進みません。JLPTも、すでにN2に合格しており、日本で就職するつもりはないのでN1は不要であり、進んで取り組もうとは思いません。

趣味で語学を勉強するなんて、そして上級レベルまで上達するなんて、何とうらやましいことでしょう。そういう学習者を集めて授業ができたら、教師にとってもさぞかし楽しいことでしょう。でも、残念なことに、KCPは日本で進学する留学生のための学校であり、時には無理に知識を詰め込んだり、時には同じような練習を何回も繰り返したり、学習者にとってはつまらない授業もしなければなりません。楽しい日本語ではなく、苦しい日本語に陥っていることもあります。できないことをできるようになるまでさせるなんて、苦しい日本語の極致です。

Cさんは帰国したらどんな形で日本語と付き合っていくのでしょう。日本のドラマやアニメを見るなど、娯楽の日本語を追求するのでしょうか。日本語で思考回路を回してみて、新たな気付きを得ることだってあるかもしれません。これは発見の日本語かな。いずれにせよ、テストの点数に一喜一憂する受験の日本語とは大きく違います。

Cさんは、いい趣味を持っています。

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みんなで早起き

8月7日(木)

アメリカの大学のプログラムで来ている学生の面接をしています。プログラムの都合で中間テストまでで帰ってしまうので、会話力テストの面もあります。

アルファベットの国出身の人たちばかりですから、漢字に苦労するのはしかたありません。しかし、Rさんは漢字が大好きだと言いました。そして、かなり分厚いノートを見せてくれました。細かい字でびっしり日本語の文が書いてありました。毎日、大量の日本語を書いているようです。これなら漢字の読み書きもできるようになると思いました。そのRさんでさえ、“大好き”の前に“難しいけど”という一言がありました。とはいえ、漢字の基礎、漢字に対する勘は十二分に身に付けていることでしょうから、これからも順調に力を伸ばしていけますよ。日本語の文を書いて覚えたということは、日本語の文構造に対する感覚も養われているに違いありません。こちらも大きな宝物です。

アメリカは日本ほど鉄道が発達していませんから、東京へ来て、生まれて初めて電車に乗ったというような学生も今までにいました。今回の学生たちも、それに近い状況でした。しかも、住んでいるところが混むことで有名な路線の沿線です。「朝、学校まで、どうですか」と聞くと、「7時半ごろ学校に着くようにしていますから、あまり混んでいません」という答えが、異口同音に返ってきました。どうやら、自然発生的にオフピーク通学をしているようです。私もオフピーク派ですから、この辺の気持ちはよくわかります。

調べてみると、オフピーク通学の学生たちの出席率は100%でした。早く学校に着いて、2階のラウンジで勉強していると言っていましたから、今朝、こっそりのぞきに行きました。いました。朝ご飯をつまみながら、漢字テストか何かの勉強をしていました。きっといい点が取れたのではないかと思います。早起きは三文の得です。

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目標を作る

7月31日(木)

授業後に、上級クラスの面接3連発。今学期は、EJUの結果も出たので、卒業後の進路に関する面接を前倒しして行うことにしました。

MさんとWさんは大学院進学。2人ともすらすらと志望校、研究科、専攻の名前をすらすらと書きました。だから安心できるというわけではありませんが、目標が定まっているということは、指導もしやすいということです。出願に向けての準備も、着々と進めているようです。

Pさんは大学進学。6月のEJU日本語で300点は取れると思っていたのに、それに遠く及ばない成績でした。どうしていいかわからず、夜も眠れません。「11月に頑張ります」と言いますが、11月の結果が使えないところがたくさんありますから、それじゃ手遅れです。11月の結果が出るまで、すなわち年内は何もしないというのでは、行ける大学がなくなってしまいます。

Pさんの場合、将来の計画がはっきりしていない点が最大の問題です。日本でちょっと働いて国へ帰るというのでは、学部や学科の選びようがありません。絶対こうなりたいというものがないと、志望理由書も書けなければ、面接で突っ込まれても答えられません。10年以上昔の話になると思いますが、成績優秀だったのにどこにも受からなかったKさんが、やはり無目標でした。

手を変え品を変え、6月の成績で勝負できそうなところに出願することが大切だと説得しまくって、手が届きそうな2校について詳しく調べてみるというところまでこぎつけました。しかし、教師はここで安心してはいけません。Pさんの気が変わらぬように、常に常に見張って尻を叩き続けなければなりません。

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どんな建築?

7月14日(月)

午後、Pさんが職員室の入口から、文字通り顔を出して、私を呼びました。今週から始まる日本語プラスの受講について相談したいとのことでした。

Pさんは建築の勉強がしたいです。しかし、高校を卒業してからしばらくは足りていたこともあり、高校で勉強した理科や数学を忘れてしまいました。化学は何とか暗記で行けそうだけど、物理はそれじゃ無理そうだから、日本語プラス物理を受けたいと言います。その前に、日本語プラス物理でどんな勉強をするのか知りたいというので、授業で使うパワーポイントの一部を見せながら、こんなことを勉強した記憶があるかと尋ねました。あるところはうなずき、別のところは首を横に振りという具合でした。

そして、数学や物理を勉強しないで入れて建築が勉強できる大学はないかと聞いてきました。この質問、毎年誰かがします。デザイン寄りの建築ならそういう大学もあります。しかし、耐震建築みたいな建築なら、物理も数学もしっかり勉強しておかないと、大学の授業にはついて行けません。

この点をPさんに確認すると、デザイン系の建築だと言いますから、具体的にB大学の入試科目を示して、これならPさんにも十分可能性があると励ましました。でも、そういう大学に入ったら、将来役に立つ建築の勉強ができるのだろうかと、別の心配が頭をもたげてきたようです。

こうなると、気が済むまで悩むのが一番の解決法ではありますが、来年4月に進学しなければならないPさんに、そんな余裕はありません。文転しようかなどと言い始めたPさんの尻を叩いて、物理の勉強もする、B大学も受けてみるという方向で話をまとめました。

今学期は、こういう相談が次々とやってくることでしょう。

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読む難しさ

7月8日(火)

今学期は、火曜日と金曜日に、上級に進級したばかりのクラスを担当します。まだ上級2日目ですから、なんちゃって上級です。例えば、みんな張り切って読解の予習をしてきましたが、それがまだまだです。語彙リストに従って意味や漢字の読み方を調べてきた点は評価しますが、品詞まで調べてきた学生はほとんどいませんでした。「この中で“する”をくっつけて動詞になるのはどれ? “な”をくっつけて形容詞になるのはどれ?」と聞いてみても、すぐには答えは返ってきません。慌ててスマホで調べて答えようとしますが、すべてを見つけることは難しいようです。

中級あたりの学生がよく犯す間違いに、“熱心する”“熱中な”があります。「A先生は進路指導を熱心します」なんていう文を平気で書いたり言ったりします。言わんとすることはわかりますが、○はあげられません。この手の類の誤用を撲滅したいのです。

次は、本文の内容に入る前に、読解の教科書を音読させました。“ゲームクリエイター”という単語が出てきましたが、これを山型のアクセントではなく、“ゲーム、クリエーター”とあたかも2語のように読むのです。ゲーム研究者、ゲーム業界も、注意しても山型に読んでくれません。要するに、せいぜい単語レベルでしかテキストを見ていないのです。“ゲーム”という非常になじみ深い単語が目に飛び込むと、その次の“クリエーター”は目に入らないのです。これも、上級としてはいただけません。

それから、「遊びを欠いた」というフレーズも、「遊びを書いた」のごとく読んでくれました。“欠く”と“書く”のアクセントの違いを示した辞書は少ないでしょうからしかたがありませんが、次回からはきちんと読んでもらいたいです。

1学期かけて、上級らしいテキストの読み方ができるようになれば、私としては目標達成です。

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上がりたい

7月7日(月)

始業日の授業を終えて職員室に戻ると、Xさんが待ち構えていました。Xさんは先学期レベル1で教えた学生です。しかし、文法と会話の点数が合格点に少し足りなくて、レベル2に進級できませんでした。足りないのは“少し”だから、どうしてもレベル2に上がりたいというのが、Xさんの主張です。

“少し”とはいうものの、中間テストより期末テストの方が、点数が下がっています。下がり具合は決して“少し”ではありません。教師の目で見ると、レベル1の後半は授業が理解できなかった、実力が伸びなかったという感じがします。だから、このままレベル2に上げてもレベル2は合格できず、10月期もレベル2を繰り返すのは明らかです。それどころか、1月期もレベル2をしなければならないかもしれません。

Xさんは、レベル2を勉強しながらレベル1の復習をすると言います。しかし、レベル1の後半がわからないのにレベル2を勉強しても、その勉強が身に付くわけがありません。そのなれの果てが、上述のような“レベル2の主”です。いいことは何1つありません。

Xさんは、来年4月に専門学校に進学したいと言います。JLPTのN3と日本語学校在学1年で受験できる専門学校があるので、レベル2に上がればそういうコースで進学できるとXさんは訴えます。進学できたとしましょう。しかし、N3程度の日本語力で専門学校の授業についていけるとは思えません。ついていけたとしたら、その専門学校の教育レベルは高が知れたものです。そこを卒業しても、知識や技術も身に付かず、日本での就職もまず不可能でしょう。

レベル1の前半は理解できているようだから、その間に先学期よくわからなかったレベル1の後半の勉強をしておき、レベル1の後半の勉強がよくわかったところでレベル2の勉強を始めれば、レベル2の日本語もしっかり身に付くはずだ――という構想を示し、もう一度レベル1をすることを納得させました。

…こう書くと、激しい議論が行われたように見えますが、実は、Xさんは翻訳アプリを使っていましたから、ほとんど日本語を話しませんでした。だから会話が不合格だったのです。知っている日本語を組み合わせて自己表現しようという気持ちが働かないようなら、レベル2など到底無理です。

上を見ることは大切ですが、上ばかり見ていると、いつまで経っても上へは行けません。

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入学式挨拶(2025年7月5日)

みなさん、本日はご入学、おめでとうございます。世界のいろいろなところから、このように多くの方々がこのKCPに入学してくださったことを、本当にうれしく思っています。

みなさんは、コスパ、タイパという日本語を聞いたことがありますか。コストパフォーマンス、タイムパフォーマンスの略語で、このところ至る所で使われています。かけたお金や時間に見合うだけの収穫があったかどうかを問う概念です。

このうち、コストパフォーマンスは昔から使われていました。資本主義体制下の私企業、営利企業は、第一に利益を追求しますから、その根っこの部分にこういう発想があってしかるべきです。私が社会人になった1980年代では、就職して最初に叩き込まれる考え方でした。これが一般に広まり、コスパと略されるようになったのは、2000年以降ではないかと思います。

タイパは、コスパの発想を時間にも拡張したもので、コスパよりも少し遅れて2010年頃から人口に膾炙するようになったと記憶しています。

コスパもタイパも、物事を合理的に要領よく進めよう、無駄を省こうという考え方に基づいています。“安くておいしい”を具現するとコスパのいいレストランになり、でも長時間並ぶとなると“タイパはちょっと…”ということになります。また、タイパの究極の姿が、いつでもどこでもスマホを見る習性に結びついているのではないかと私は思っています。

翻って、語学留学を考えてみましょう。パンデミック以降、オンライン授業が充実し、自分の国に居ながらにして外国語を身に付けることも容易になりました。そういう意思を持った学習者向けの教材も驚くほど出ています。これらを使えば、日本まで来なくても日本語は勉強できます。現に、KCPで1年かかる勉強を半年で済ませて入学した学生も今までに何人かいました。タイパから言うと、留学は旗色があまりよくなさそうです。

また、日本で勉強するには、まず、日本までの渡航費が必要です。それから、ご家族と一緒に住んでいればかからない住居費もかかります。食費も、一人暮らしになると、ご家族と一緒だった時に比べて割高になります。もちろん、KCPの授業料も支払わなければなりません。百万円単位のお金をかけているのですから、相当高度な日本語を身に付けない限り、コスパでも留学は厳しいものがありそうです。

こう考えると、日本留学は、する価値があるのでしょうか。コスパ、タイパの面からは、やめた方がいいという結論に至っても不思議ではありません。にもかかわらず、なぜ、日本中で10万余もの留学生が日本語を勉強しているのでしょう。100名を優に超えるみなさんが、この入学式の場に集っているのはどうしてでしょう。

得がたい経験をしたいからだと言う人もいます。生の日本語、生の日本文化に触れるには日本で勉強するのが一番だともよく言われます。ある人は、自立するためだと言います。

確かにそうです。これらを成し遂げるには、コスパ、タイパを度外視しなければならないこともあるでしょう。しかし、同時に、それ相応の覚悟が要求されます。3食をコンビニ弁当で済ますなら、1日中全く日本語を使わないで過ごすことも可能です。日本文化に触れるという名目で、スマホかパソコンで日本のアニメを見るだけなら、日本にいる必要など全くありません。原宿や秋葉原で遊び回るのであれば、留学などという小難しいお題目を唱えず、観光旅行で十分です。その方が、生活上の縛りが緩く、存分に楽しめます。

そうではなく、留学という道を選んだからには、KCPで必死に何かをつかみ取ってください。私たち教職員はみなさんを満足させるだけの授業や活動や、留学生活の支援などを用意しています。ですから、みなさんはそれをしっかりと受け取ってください。そして、お金と時間をかけて日本へ来てよかったと思える留学生活を送ってください。コスパ・タイパ至上主義を笑い飛ばしてください。

本日は、ご入学、本当におめでとうございます。

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見失う

6月17日(火)

選択授業が終わって廊下に出ると、Sさんがいました。「先生、相談したいことがあるんです」「はい、いいですよ。どんなことですか」「私、何をしたらいいですか」。ちょっと穏やかな話ではありません。

「今度のEJUでいい点を取ろうと思って、一生懸命勉強してきました。でも、日曜日にEJUが終わってから何をしていいかわからなくなっちゃって…」「Sさんは、大学、どこに行きたいの?」「A大学です。でも、行けるだけの点が取れたかどうか、自信がないんです」。

行けると思ってA大学の独自試験に向けた勉強をするのが常道なのですが、そういう気が起きなのでしょう。だったら、最低どこに行きたいか、そこをしっかり押さえることだと思います。一番いけないのは、何の目標もなく、来月の半ば過ぎに今回のEJUの結果が出るまでだらだらと過ごすことです。SさんならA大学も決して夢ではありませんから、準備を進めていってもらいたいです。

毎年、この時期、燃え尽き症候群みたいな学生が出てきます。本物の燃え尽き症候群なら志望校に入った後ですが、こちらはそのはるか手前です。この先いくつも山や谷を越えなければならないのに、やる気を失ってしまっては話になりません。

幸い、SさんはJLPTを受験します。Sさんの力なら、N1合格は間違いありません。だから、いかに高い点数で合格するかにかけてもらいたいです。国際的外国語学習の基準のCEFRでC1とみなされる142点は取ってもらいたいです。

さあ、頭を切り替えましょう。

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貫禄

6月6日(金)

Sさんは去年の10月から理科系の日本語プラスに出ています。最初の学期は、11月のEJU対策の授業はついていけずにギブアップしました。EJU後に基礎に戻って始まった授業から、ようやくついていけるようになりました。それでも初級のSさんにとって見慣れない聞き慣れない専門用語は難しかったようです。また、私の話すスピードも、Sさんの限度を超えていたかもしれません。日本で買ったかもらったかした日本語の参考書を、ライナスの毛布のごとく決して手放さず、それでもSさんは1度も休まずに出席し続けました。

1月期は、表情に多少余裕が出てきました。参考書よりも私の説明用パワーポイントを見るようになりました。4月に大学院の研究生になったRさんも一緒に私の授業に出ていましたが、Sさんのほうがよく理解しているような気がしました。

今学期は、新たに加わったTさんと一緒に、6月のEJU対策の授業を受けています。SさんはTさんに教える立場になっています。Tさんは半年前のSさんのポジションですが、Sさんのおかげでギブアップすることなく、出席率100%です。Tさんの質問に答えるSさんを見ていると、貫禄すら感じます。Tさんも全幅の信頼を置いています。

成長したなあと思います。私にしてくる質問の質が上がりました。口頭試問でこんなやり取りができたら、絶対合格だろうと思います。大学の試験官だって、こんな受験生を相手にするなら、楽しいと思いますよ。

ですから、9日後に迫った本番にも期待をかけています。変なプレッシャーを感じることなく、のびのびと実力を発揮してもらいたいです。

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