山を越えて

5月27日(木)

レベル1最大の山場であり見せ場である14課・て形をやりました。ここまで動詞はすべてます形で、過去や否定を表すのもすべて「ます」の活用に集約されていました。しかし、14課に至って「ます」じゃない部分、動詞の本体が変化します。“はたらきますーはたらいて”など、語幹が長い動詞はまだ原形をとどめていますが、“あいますーあって”などとなると、原形が無残に崩れ去っています。しかも、“あります”も“あって”だし…。

学生にとっては“えーっ”の連続かもしれませんが、教師は強引にでも進めるのみです。条件反射的に“あいます、あって”と出てくるまで訓練することが、結局は学生のためになるのです。話したり書いたりする時に、て形を使おうとするたびに考え込んだり文法書を見たりするわけにはいきません。今すぐにではなくても、て形がよどみなく出てくるようにならなければなりません。

さて、私のクラスの学生たちはというと、授業の初めの頃はテンポが間延びしていましたが、練習しているうちにどうにか許せる範囲に落ち着いてきました。私もオンラインでて形の導入・練習をするのは初めてでしたが、何とか大役を果たせたのではないかと、勝手に自己評価しています。もっとも、明日のて形テストの結果がひどかったら、私の授業は教師のひとり相撲だったということにもなりかねません。

て形は「ています」「ておきます」「てあります」「てしまいます」「てもらいます」「てくれます」など、日本語を日本語たらしめている文法の基礎です。今晩必死にて形を覚えて、すばらしい日本語の使い手に育っていってほしいです(これもて形の応用表現ですね)。

日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です