発想が古い

6月11日(金)

大学にとっては留学生の新入生予備軍とも言える日本語学校の学生数が激減しているからでしょうか、このところ留学生向けの大学説明会の案内がよく届きます。外国人留学生は入国が差し止められていますから、いま日本にいて日本語学校に在籍している学生をめぐって、大学間で争奪戦が始まりそうな雰囲気です。

ということは、当方にとっては売り手市場であり、有利な条件で…などというさもしい考えは待ちたくありません。下駄をはかせてもらった状態で“いい大学”に入っても、それがその学生の幸せにつながるかと言ったら、必ずしもそうではありません。フロックで実力以上のところに合格し進学した学生がその後苦労し、退学にまで至った例も少なくありません。今週月曜日の進学フェア参加校の中でも、面接入試を中止したら日本語でコミュニケーションが取れない留学生が入学してきたという話を、複数校からお聞きしました。

大学などからの案内は、もちろん学生に伝えます。それは、多くの選択肢の中からより自分に適した進学先を見つけ出せというメッセージです。存在そのものが密である東京を離れて、安全安心な留学生活を送ったらどうかという意味も込めています。

レベル1の学生に「わたしのゆめ」という題で作文を書かせました。1/3ぐらいの学生が「いい大学に入りたい」という意味のことを書いていました。私のクラスの学生はみんな海外にいますから、情報不足なのかもしれませんが、存外頭が固いというか古いというか、学生たちの発想を変えていかなければならないと思いました。

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