5月16日(金)
最上級クラスは、毎週金曜日に「社会を知る」という授業があります。新聞記事などを読んだり、ニュース映像などを見たりして、“社会”を考え、議論するという授業です。
今週は、13日に亡くなったウルグアイのムヒカ元大統領を取り上げました。2016年に来日した際にはその発言が話題となり、子ども向けの本まで出版されました。そんなこともあり、日本では知っている人も結構いるように思うのですが、学生たちは全然知りませんでした。
ムヒカさんは数々の名言を残しています。その名言集を配り、どの言葉に一番共感を覚えるかというということで議論してもらいました。
学生たちに人気があったのは、
「貧しい人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」
「人生で最も重要なのは勝つことではなく、歩み続けることだ」
「日本の子どもたちよ、急いで大人にならなくてもいい。子どもであることを楽しみなさい」
でした。
「日本の子どもたちよ…」を選んだ学生が、ずっと子どものままでいたいようなことを言っていたのが少し気になりました。
また、「人生で最も重要なのは勝つことではなく、歩み続けることだ」は、勝つことを追求する人がいたからこそ、人類は発展してきたと言えないこともありませんから、みんながみんな、この言葉に従ってしまうと、ちょっと心配です。
私は、「物を買うというのは、稼いだ金ではなく、人生の時間で買っているのだ」を選びました。今だって、遊ぶ金欲しさに働いていますからね。
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