Category Archives: 社会

年金

12月2日(火)

日本に住んでいる20歳以上の人は、国民年金保険料を納付しなければなりません。これは留学生でも例外ではありません。しかし、多くの留学生は、収入がないかそれに近い状態です。にもかかわらず、しかも留学生の場合は、年金がもらえる年齢まで日本にいるかどうかわからないのに、国民年金保険料をむしり取ろうというのはあまりにも無慈悲だと自覚しているのか、国は学生納付特例という、無収入の学生は国民年金保険料を納めなくてもいいという特例を設けています。これは日本人の学生にも適用されますが、日本人学生の場合は、少なくとも法律の建前上は、親世代の仕送りとなっていますから、たとえ支払ったとしても、親孝行と思えないこともありません。留学生は親孝行にはなりませんよね。

さて、その学生納付特例ですが、学生側が申請しないといけません。何もしないでいると納付義務が生じ、知らないうちに未納滞納となりかねません。そうなると、将来、大学や大学院を出て、何かをしようとするとき、その未納滞納が支障になるおそれもあります。かなり昔の話ですが、ある卒業生が、日本とは全然関係ない国の在留資格を申請するために、KCPの出席証明書を申請してきたことがありました。その卒業生は出席率が90%以上でしたから、KCPの在留資格がもらえなかったということはなかったでしょう。“過去”が思わぬところで利いてくるんだなあと驚いたことを今でも覚えています。

朝から上級の学生を対象に、年金事務所の方が学生納付特例の申請のしかたを説明してくださり、その場で申請書類を受け付けてくださいました。先週から予告していましたが、学生たちはわりと神妙に話を聞いて、きちんと申請書類を書き、提出していました。面倒くさがり屋の学生も、複数枚の申請書類を丁寧な字で埋めていました。これを見ていた20歳未満の学生も、自分たちの番になったらきちんとやってくれることでしょう。

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台風が来ませんでした

11月15日(土)

11月も半分が過ぎましたが、気が付いてみると、今年は東京地方には台風が来ませんでした。“えっ、八丈島は、先月、2つの台風が連続して来たじゃありませんか”と言われるかもしれませんが、台風が来なかったのは“東京都”ではなく“東京地方”です。

天気予報の世界では、行政区分の東京都を、東京地方、伊豆諸島、小笠原諸島と、3つの予報区に分けています。その中の東京地方は、今年は上陸したり通過したりした台風がなかったということです。例えば、 “福島県浜通り地方には台風が接近して雨風大変だったけど、会津地方は何ともなかった”というように、ある県の一部は台風に襲われたけれども、別の地方は影響がなかったということです。

都庁と八丈町役場の直線距離は286キロほどです。直線距離で言えば、東京~名古屋間よりも遠いです。これだけ離れていればお天気が違うのも当然です。

八丈島は、東京地方に雪が降るかどうかの分かれ目になる地点でもあります。西高東低の冬型が緩み、強い寒気団が関東平野まで出てきて、なおかつ絶妙のタイミングで低気圧が八丈島付近を通ると、都心をはじめ東京地方に積もるほどの雪が降ることがあります。歯切れが悪いのは、寒気の気温や低気圧のコースなど、条件がピシッとそろわないと降雪とはならないからです。八丈島は、そういう結びつきもある島です。

東京地方に台風が来なかった年はこれまでに何回かありましたから、異常気象とか温暖化とかという話とは直接結びつきません。全国的に台風による被害が激甚化している中、台風が来なかったというのはラッキーだったとは言えます。しかし、来年もこうなるという保証は、どこにもありません。

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入れませんでしたが…

11月10日(月)

昨晩、テレビをつけると、東北地方で地震が発生し、太平洋沿岸に津波注意報が発表されているという緊急情報が画面の隅っこに出ていました。大船渡、釜石、久慈などで10~20センチの津波が観測されたという観測結果も出てきました。幸いにも、それ以上大きな津波は来襲することなく、海面は沈静化していきました。大勢の方が避難したようですが、被害は出なかったとのことで何よりです。

昨日の津波避難に合わせたわけではありませんが、午前中、避難訓練を行いました。地震が発生し、まず、各教室で机の下に身を隠しました。その後、近隣で地震に伴う火災が発生したため校舎から避難するという想定で、教師・学生が教室から校庭へ下りてきました。今回は人員確認を行っただけでそのまま引き返しました。

私はその人員報告を受けるという立場で、校庭に立っていました。避難してくる様子を見ると、学生たちはわりとまじめにやっていました。スマホを見ながらたらたらと歩いてきたなどという不届き者はいませんでした。頭部を保護するために鞄を頭にのせてきたり、煙を吸わないようにとハンカチで口や鼻を覆ってきたりと、一工夫加えて避難してきたクラスもありました。

午後は、教室内で机の下に入るところまでしました。もっとも、私のクラスのKさんは体が大きすぎて机の下に入れませんでしたが。

日本で暮らすのなら、いつ大地震に遭遇してもおかしくありません。本当に3.11並みの大地震に襲われたら慌てるでしょうが、1度でも体を動かしたことがあるのとないのとでは、その後の行動に大きな違いが出るはずです。それが運命の分かれ目になるかもしれません。机の下に入れなかったKさんも、それ以外の方法で身を守るんだという発想をしてくれれば、訓練を実施した甲斐があるというものです。

でも、そういう日が来ないのが、一番いいんですけどね。

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突然の放送

10月28日(火)

3:15の始業チャイムが鳴り、さあ化学の授業を始めようとしたところ、臨時一斉放送のチャイムが鳴り響きました。化学の授業のために集まった学生たちと一緒に耳を傾けました。近隣のビルから、KCPの学生が敷地内でたばこを吸っているという通報と抗議があったという内容でした。午後は初級クラスばかりですから、教師向けの日本語のほかに、各国語訳も入りました。英訳は強い調子だなとわかりましたが、他の翻訳も同じようにきつく注意していたのでしょう。

新宿区は、条例によって屋外は全面禁煙とされています。また、KCPとは無関係のビルは、敷地に無断で入り込んだだけで不法侵入です。こういうことは新入生へのオリエンテーションでも、毎学期の始業日にも、繰り返し言っています。15分の休憩時間内に行って戻って来られる喫煙所の場所も教えています。それでもこうして抗議されてしまうようなことをやらかす学生が後を絶ちません。

私はたばこを全く吸いませんから、喫煙者の本当の心理は理解できないものがあります。喫煙所まで行くと人ビリたばこが吸えないから近場でどうにかしようと考えているのでしょう…というぐらいのことしか言えません。授業が終わるまでたばこが我慢できないとなると、依存症を疑った方がいいかもしれません。いけないことと知りつつほかのビルの敷地で吸ったとすれば、入院治療をお勧めしたくなります。そういう人は、火気厳禁のところでも吸いかねません。

この放送によって、午後のすべてのクラスで授業が約5分つぶされました。各クラスの出席学生数と教師数の合計を掛け合わせると、20時間かそれ以上になってしまうでしょう。それだけの時間を無駄にしたということも、この愚かな喫煙者どもに突きつけたいです。

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入学式挨拶

みなさん、ご入学おめでとうございます。このように多くの方々が世界中からこのKCPに集まってきてくださったことを非常にうれしく思います。

みなさんのような留学生は、昔々からいました。自分の国を出て、より進んだ知識や技術を得る、自分の将来に資する学問をする、興味や関心のある物事を実地に見聞する、自分の慣れ親しんだ文化とは異なる文化を体験する、そういった目標を掲げて新しい世界に挑んだ人々のおかげで、現在の社会が築かれたと言っても過言ではありません。日本では、今から1400年ほど前、7世紀初頭に遣隋使の一員として大陸に渡った僧たちが、留学生の嚆矢と言えます。

それから時代がだいぶ下り、江戸時代末期のお話です。1854年、アメリカのペリー艦隊・黒船が、ここ新宿から50キロほどのところの浦賀沖に来ました。前年に続く来訪で、日本中が上を下への大騒ぎでした。その大騒ぎの最中、1艘の小舟が夜陰に紛れて黒船に近づきました。乗っていたのは吉田松陰でした。松陰は黒船に乗せてもらってアメリカへ行き、自分の目でアメリカを見て、そこにある当時の日本が及びもつかないほど高度な技術や社会の仕組みを学び取ろう、そしてそれをもとに日本の国を改革しよう、発展させようと考えました。まさに留学生になろうとしたのです。

しかし、日本と和親条約を結ぼうとしていたペリーは、日本政府との間に余計なトラブルを引き起こしたくなかったので、松陰の希望を拒絶しました。希望がかなわず黒船から引き返さざるを得なくなった時の松陰の無念さは、察するに余りあります。さらに、松陰は、留学ができなかったばかりでなく、海外渡航を企て黒船に接触したのは鎖国を国是としていた幕府の方針に反するということで禁固刑となりました。そして、5年後には別の事件にも連座したため、処刑されてしまいました。この時、わずかに29歳でした。残念ながら、留学生としてみなさんの大先輩になることはできませんでした。

松陰は禁固刑に処せられている間、松下村塾という自分の思想を伝える塾を開き、塾生に大きな影響を与えました。松陰の松下村塾は、江戸幕府を倒し、明治の新しい日本を築く際に大いに活躍した人材を輩出しています。松陰は素晴らしい仕事をしたと言えます。しかし、もし、黒船に乗ってアメリカ留学できていたら、後輩たちに何を伝えたでしょうか。松陰の薫陶を受けた人たちはどんな明治日本を築いたでしょうか。松陰の人生を振り返ると、留学の意義深さに思いが至ります。

グローバル化、国際交流が進んだ21世紀に生きるみなさんは、吉田松陰のように命がけで留学に来ているわけではないでしょう。しかし、新知識、新技術に触れることを渇望し、新社会にあこがれ、そこでの得難い体験経験を夢見ていた松陰の心は理解してもらいたいです。松陰の果たせなかった夢、つかめなかったチャンスがみなさんの目の前にあります。それを自分のものとすることで初めて、みなさんの留学は価値ある物となるのです。そういう気持ちで、明日から始まる授業に臨んでください。

私たち教職員一同は、みなさんの留学の成功を全力で応援します。安心して頼ってください。

本日は、ご入学本当におめでとうございました。

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「すずし」とは言いませんね

10月6日(月)

みなさんは、い形容詞の語幹を感嘆詞的に使いますか。例えば、今年の夏なんか毎日でしたが、冷房の効いた屋内から外に出た瞬間、「あつ(暑)!」と、実際に口には出さなくても、心の中でそう叫んだりはしませんでしたか。学生たちもよく言っていましたから、現代日本語としてかなり浸透していると思われます。

さて、このい形容詞の語幹ですが、2拍のものが一番よく使われます。「あつ」「さむ」「くら」「おも」「こわ」「わる」「はや」「おそ」「やば」など、きりがありません。3拍となると、「ちいさ」よりは「ちさ」、「おおき」は「でか」、「おいし」は「うま」でしょう。長音を切り詰めて2拍にしたり、2拍の類義語を持ってきたりする例があります。それ以外となると、「みじか」「つめた」「うるさ」「きたな」は耳にしますが、「あかる」「かなし」「うれし」は聞きませんねえ。4拍以上になると、絶望的ですね。「うつくし」「あたらし」「おもしろ」「ほそなが」「あたたか」「のぞまし」「むしあつ」「けたたまし」「むさくるし」なんて、聞いたことがありますか。「むずかし」は「むず」になりますね。

とはいうものの、「けちくさ」「めんどくさ」「えげつな」「あほくさ」「びんぼくさ」「きしょくわる」など、ネガティブな意味の形容詞は、4拍以上でも“い”省略形が用いられます。そもそも、「あつ」「さむ」なども、不快感や意外、驚きを表す時に用いられ、だからこそ感嘆詞的なのです。「あま(甘)」と言ったら、単に甘いのではなく、甘すぎるとか、予想をはるかに上回る甘さだとか、甘やかしすぎているとか、そんな感情の発露だと思います。

この“い”省略形は、もともとは関西言葉でしょう。私は、半世紀以上も前に、京都に住んでいたいとこ経由で知りました。関東地方でも普通に使われるようになったのは、今世紀に入ってからではないでしょうか。もしかすると、スマホやSNSの普及と歩調を合わせているのかもしれません。ここから先は、私のような素人ではなく、どなたか専門家の研究にお任せすることにします。

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カラリ

9月26日(金)

18日以来、8日ぶりに最高気温が30度を超えました。日中外出しましたが、気温の高さは感じたものの、肌を包み込むような熱気はなく、日陰に逃げたいという暑さではありませんでした。空も、先日までのような、いかにも水蒸気をたくさん含んでいそうな白っぽい感じではなく、“天高く”という表現がぴったりくる青さでした。

気象庁のページを見てみると、18日までに比べて、最近は湿度が低くなっています。最低湿度が40%台の日が続いています。18日以前は70%台の日もちょくちょくありましたから、さわやかさの原因はこの湿度の低さにあるに違いありません。

今年ほど夏と秋の境界が明確な年は珍しいのではないでしょうか。夏は9月18日まで、秋は19日からと、スパッと切り分けることができます。真夏日はもう何回かあるかもしれませんが、熱帯夜になることはないでしょう。秋が19日から始まり、彼岸の入りが20日でしたから、「暑さ寒さも彼岸まで」も律儀に具現してくれました。

夏だった頃、今年は秋があるのだろうかという話をこの稿に書きましたが、それはまだ生きているようです。今年はあっという間に気温が下がり、冬は例年より寒いくらいだそうです。“秋の気温は釣瓶落とし”といったところでしょうか。寒い冬が来るなら温暖化は止まったのでは、と思いたくなりますが、これもまた温暖化のせいで偏西風の吹き方が変になり、日本上空に寒気団が訪れるからだそうです。

短い秋になりそうですが、精一杯楽しもうではありませんか。

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条例成立

9月22日(月)

愛知県豊明市のスマホ条例が可決成立しました。10月1日から施行されます。市議会では19人中12人が賛成したそうです。罰則規定はないものの、スマホの利用制限を謳った条例は全国初です。この条例は今学期、上級の授業「社会を知る」で取り上げましたから、関心を持って見ていました。

条例では、1日のスマホ使用時間を2時間以内にすると規定されています。この2時間には職務や学習で使用する時間は含みません。余暇時間に趣味・娯楽などで使うのが規制の対象です。

この稿でも散々述べてきたように、授業中もスマホが手放せない学生が少なからずいます。依存症的症状の学生も、各クラスに1人や2人はいるんじゃないでしょうか。息抜きでスマホを見るのはともかく、スマホが体の一部と化しているのではないかと疑いたくなるような使い方は異常です。

だいぶ以前の卒業生Gさんは、今思うと、スマホ依存症の走りでした。どんなに注意してもスマホを手放そうとしませんでした。自分で依存症だと言っていました。理数系のセンスのある学生だったのですが、EJUのようなマークシート方式の問題はできたものの、答案を書く問題は最後までできませんでした。それができたら、かなり“いい大学”に入れたことでしょう。しかし、進学したのは、Gさん自身も少し不満の残る大学でした。

最近、「ルポ誰が国語力を殺すのか」という本を読みました。3年前に発売された単行本が今年7月に文庫化されなした。そこにもスマホの問題がありました。KCPで成績が低迷している学生も、実はこの本に取り上げられている例と似たような状況なのかもしれないと思いました。

海外に目を転じると、オーストラリアは、12月から16歳未満のSNSの利用を禁じる法律が施行されます。EUも来年未成年のSNS利用を規制する法案を提出するそうです(日経新聞による)。そういう規制が広まらないと、先進国では少子化で減った子どもの半数がスマホ依存症…などということになりかねないとすら思っています。KCPの学生を見ていると、そんな悪夢が頭をよぎります。

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将来像

9月5日(金)

読解の教科書の内容に関連して、学生たちが将来就きたいと思っている職業について聞いてみました。大学進学の学生は就職なんてかなり先の話だと思っているでしょうが、大学院や専門学校に進学しようと思っている学生は進学して一息ついたらすぐ就活です。だから、ある程度明確な方向性、将来像を描いていても不思議はありません。どんな仕事が出てくるかと楽しみにしていました。

ところが、専門学校志望の学生までもが、答えが漠然としていました。「自分に合った仕事」と言いますが、それどんな仕事なのか、学生の頭の中では像が結ばれていないようです。「自分の会社を作りたい」も同様で、何をする会社かは、今のところ不明です。

しょうがないかなあとも思います。私が学生たちと同年代の頃、今の子の姿は頭の片隅にもありませんでした。自分の専門性を活かして、就職した会社でそこそこ偉くなって…ぐらいしか考えていませんでした。しかも、今は技術もそれに伴って社会のありようも大きく変わりつつあります。数年先だって、何がどうなっているか想像しづらくなっています。

スペシャリストになりたいか、ジェネラリストになりたいかとも聞いてみました。Zさんは、スペシャリストだとその専門がAIに取って代わられる心配があるから、ジェネラリストがいいと答えました。最近の若者はこういう恐れを抱いているのですね。私の頃は、頭脳労働者は機械に駆逐されることはないと信じられていました。しかし、AIは頭脳労働者こそ標的にします。学生たちはどういう思いで進学するのでしょう。単に学歴を得ただけでは、21世紀中葉は生き残れないかもしれません。

学生の頭を活性化するためにあれこれ聞いているうちに、私自身がとても勉強になりました。

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机の中のプリント

9月1日(月)

上級は週に1回、留学生が知らなさそうな日本社会を紹介し、それについて考える授業があります。9月1日と言えば防災の日ですから、関東大震災に触れつつ地震への備えについて考えてもらいました。

そもそも、9月1日が防災の日であることは、クラスの全員が知りませんでした。これは、しかたがないでしょう。日本は地震が多いということは、情報としてはどこかで見聞きしたことがありますが、その実感は全くないようです。東京は最近震度3ぐらいの地震も発生していませんから、学生たちも日本は地震が多いという情報も忘れ、警戒もほとんどしていないに違いありません。授業で見せた動画には、起震台に乗って震度6弱の揺れを体験する様子がありましたが、学生たちにも体験させたいです。私は起震台で震度7を体験しましたが、何もできませんでしたね。腰が抜けたわけではありませんが、腰が抜けたのと同じでした。

そのほか、木密地域は危ないとか、地震に備えて普段からどんなことをしておくべきかとか、いざという時に備えて区がどんなことをしているかとか、おばあさんから聞いた関東大震災の話とか、いろいろなことが動画の中にありました。私は、関東大震災の話はできませんが、東京での東日本大震災の話をしてあげました。それでもなかなか実感が伴わなかったようです。そりゃそうでしょうね。生まれてから地震を1度も経験したことのない学生すらいるのですから。

9月1日は防災の日だということを強く訴えて授業を終え、机の中に忘れ物がないかチェックしていたら、動画を見せる前に配ったプリントが1枚残っていました。あーあ、伝わらなかったみたいですね。

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