Category Archives: 社会

入学式挨拶

みなさん、ご入学おめでとうございます。このように多くの方々が世界中からこのKCPに集まってきてくださったことを非常にうれしく思います。

みなさんのような留学生は、昔々からいました。自分の国を出て、より進んだ知識や技術を得る、自分の将来に資する学問をする、興味や関心のある物事を実地に見聞する、自分の慣れ親しんだ文化とは異なる文化を体験する、そういった目標を掲げて新しい世界に挑んだ人々のおかげで、現在の社会が築かれたと言っても過言ではありません。日本では、今から1400年ほど前、7世紀初頭に遣隋使の一員として大陸に渡った僧たちが、留学生の嚆矢と言えます。

それから時代がだいぶ下り、江戸時代末期のお話です。1854年、アメリカのペリー艦隊・黒船が、ここ新宿から50キロほどのところの浦賀沖に来ました。前年に続く来訪で、日本中が上を下への大騒ぎでした。その大騒ぎの最中、1艘の小舟が夜陰に紛れて黒船に近づきました。乗っていたのは吉田松陰でした。松陰は黒船に乗せてもらってアメリカへ行き、自分の目でアメリカを見て、そこにある当時の日本が及びもつかないほど高度な技術や社会の仕組みを学び取ろう、そしてそれをもとに日本の国を改革しよう、発展させようと考えました。まさに留学生になろうとしたのです。

しかし、日本と和親条約を結ぼうとしていたペリーは、日本政府との間に余計なトラブルを引き起こしたくなかったので、松陰の希望を拒絶しました。希望がかなわず黒船から引き返さざるを得なくなった時の松陰の無念さは、察するに余りあります。さらに、松陰は、留学ができなかったばかりでなく、海外渡航を企て黒船に接触したのは鎖国を国是としていた幕府の方針に反するということで禁固刑となりました。そして、5年後には別の事件にも連座したため、処刑されてしまいました。この時、わずかに29歳でした。残念ながら、留学生としてみなさんの大先輩になることはできませんでした。

松陰は禁固刑に処せられている間、松下村塾という自分の思想を伝える塾を開き、塾生に大きな影響を与えました。松陰の松下村塾は、江戸幕府を倒し、明治の新しい日本を築く際に大いに活躍した人材を輩出しています。松陰は素晴らしい仕事をしたと言えます。しかし、もし、黒船に乗ってアメリカ留学できていたら、後輩たちに何を伝えたでしょうか。松陰の薫陶を受けた人たちはどんな明治日本を築いたでしょうか。松陰の人生を振り返ると、留学の意義深さに思いが至ります。

グローバル化、国際交流が進んだ21世紀に生きるみなさんは、吉田松陰のように命がけで留学に来ているわけではないでしょう。しかし、新知識、新技術に触れることを渇望し、新社会にあこがれ、そこでの得難い体験経験を夢見ていた松陰の心は理解してもらいたいです。松陰の果たせなかった夢、つかめなかったチャンスがみなさんの目の前にあります。それを自分のものとすることで初めて、みなさんの留学は価値ある物となるのです。そういう気持ちで、明日から始まる授業に臨んでください。

私たち教職員一同は、みなさんの留学の成功を全力で応援します。安心して頼ってください。

本日は、ご入学本当におめでとうございました。

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「すずし」とは言いませんね

10月6日(月)

みなさんは、い形容詞の語幹を感嘆詞的に使いますか。例えば、今年の夏なんか毎日でしたが、冷房の効いた屋内から外に出た瞬間、「あつ(暑)!」と、実際に口には出さなくても、心の中でそう叫んだりはしませんでしたか。学生たちもよく言っていましたから、現代日本語としてかなり浸透していると思われます。

さて、このい形容詞の語幹ですが、2拍のものが一番よく使われます。「あつ」「さむ」「くら」「おも」「こわ」「わる」「はや」「おそ」「やば」など、きりがありません。3拍となると、「ちいさ」よりは「ちさ」、「おおき」は「でか」、「おいし」は「うま」でしょう。長音を切り詰めて2拍にしたり、2拍の類義語を持ってきたりする例があります。それ以外となると、「みじか」「つめた」「うるさ」「きたな」は耳にしますが、「あかる」「かなし」「うれし」は聞きませんねえ。4拍以上になると、絶望的ですね。「うつくし」「あたらし」「おもしろ」「ほそなが」「あたたか」「のぞまし」「むしあつ」「けたたまし」「むさくるし」なんて、聞いたことがありますか。「むずかし」は「むず」になりますね。

とはいうものの、「けちくさ」「めんどくさ」「えげつな」「あほくさ」「びんぼくさ」「きしょくわる」など、ネガティブな意味の形容詞は、4拍以上でも“い”省略形が用いられます。そもそも、「あつ」「さむ」なども、不快感や意外、驚きを表す時に用いられ、だからこそ感嘆詞的なのです。「あま(甘)」と言ったら、単に甘いのではなく、甘すぎるとか、予想をはるかに上回る甘さだとか、甘やかしすぎているとか、そんな感情の発露だと思います。

この“い”省略形は、もともとは関西言葉でしょう。私は、半世紀以上も前に、京都に住んでいたいとこ経由で知りました。関東地方でも普通に使われるようになったのは、今世紀に入ってからではないでしょうか。もしかすると、スマホやSNSの普及と歩調を合わせているのかもしれません。ここから先は、私のような素人ではなく、どなたか専門家の研究にお任せすることにします。

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カラリ

9月26日(金)

18日以来、8日ぶりに最高気温が30度を超えました。日中外出しましたが、気温の高さは感じたものの、肌を包み込むような熱気はなく、日陰に逃げたいという暑さではありませんでした。空も、先日までのような、いかにも水蒸気をたくさん含んでいそうな白っぽい感じではなく、“天高く”という表現がぴったりくる青さでした。

気象庁のページを見てみると、18日までに比べて、最近は湿度が低くなっています。最低湿度が40%台の日が続いています。18日以前は70%台の日もちょくちょくありましたから、さわやかさの原因はこの湿度の低さにあるに違いありません。

今年ほど夏と秋の境界が明確な年は珍しいのではないでしょうか。夏は9月18日まで、秋は19日からと、スパッと切り分けることができます。真夏日はもう何回かあるかもしれませんが、熱帯夜になることはないでしょう。秋が19日から始まり、彼岸の入りが20日でしたから、「暑さ寒さも彼岸まで」も律儀に具現してくれました。

夏だった頃、今年は秋があるのだろうかという話をこの稿に書きましたが、それはまだ生きているようです。今年はあっという間に気温が下がり、冬は例年より寒いくらいだそうです。“秋の気温は釣瓶落とし”といったところでしょうか。寒い冬が来るなら温暖化は止まったのでは、と思いたくなりますが、これもまた温暖化のせいで偏西風の吹き方が変になり、日本上空に寒気団が訪れるからだそうです。

短い秋になりそうですが、精一杯楽しもうではありませんか。

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条例成立

9月22日(月)

愛知県豊明市のスマホ条例が可決成立しました。10月1日から施行されます。市議会では19人中12人が賛成したそうです。罰則規定はないものの、スマホの利用制限を謳った条例は全国初です。この条例は今学期、上級の授業「社会を知る」で取り上げましたから、関心を持って見ていました。

条例では、1日のスマホ使用時間を2時間以内にすると規定されています。この2時間には職務や学習で使用する時間は含みません。余暇時間に趣味・娯楽などで使うのが規制の対象です。

この稿でも散々述べてきたように、授業中もスマホが手放せない学生が少なからずいます。依存症的症状の学生も、各クラスに1人や2人はいるんじゃないでしょうか。息抜きでスマホを見るのはともかく、スマホが体の一部と化しているのではないかと疑いたくなるような使い方は異常です。

だいぶ以前の卒業生Gさんは、今思うと、スマホ依存症の走りでした。どんなに注意してもスマホを手放そうとしませんでした。自分で依存症だと言っていました。理数系のセンスのある学生だったのですが、EJUのようなマークシート方式の問題はできたものの、答案を書く問題は最後までできませんでした。それができたら、かなり“いい大学”に入れたことでしょう。しかし、進学したのは、Gさん自身も少し不満の残る大学でした。

最近、「ルポ誰が国語力を殺すのか」という本を読みました。3年前に発売された単行本が今年7月に文庫化されなした。そこにもスマホの問題がありました。KCPで成績が低迷している学生も、実はこの本に取り上げられている例と似たような状況なのかもしれないと思いました。

海外に目を転じると、オーストラリアは、12月から16歳未満のSNSの利用を禁じる法律が施行されます。EUも来年未成年のSNS利用を規制する法案を提出するそうです(日経新聞による)。そういう規制が広まらないと、先進国では少子化で減った子どもの半数がスマホ依存症…などということになりかねないとすら思っています。KCPの学生を見ていると、そんな悪夢が頭をよぎります。

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将来像

9月5日(金)

読解の教科書の内容に関連して、学生たちが将来就きたいと思っている職業について聞いてみました。大学進学の学生は就職なんてかなり先の話だと思っているでしょうが、大学院や専門学校に進学しようと思っている学生は進学して一息ついたらすぐ就活です。だから、ある程度明確な方向性、将来像を描いていても不思議はありません。どんな仕事が出てくるかと楽しみにしていました。

ところが、専門学校志望の学生までもが、答えが漠然としていました。「自分に合った仕事」と言いますが、それどんな仕事なのか、学生の頭の中では像が結ばれていないようです。「自分の会社を作りたい」も同様で、何をする会社かは、今のところ不明です。

しょうがないかなあとも思います。私が学生たちと同年代の頃、今の子の姿は頭の片隅にもありませんでした。自分の専門性を活かして、就職した会社でそこそこ偉くなって…ぐらいしか考えていませんでした。しかも、今は技術もそれに伴って社会のありようも大きく変わりつつあります。数年先だって、何がどうなっているか想像しづらくなっています。

スペシャリストになりたいか、ジェネラリストになりたいかとも聞いてみました。Zさんは、スペシャリストだとその専門がAIに取って代わられる心配があるから、ジェネラリストがいいと答えました。最近の若者はこういう恐れを抱いているのですね。私の頃は、頭脳労働者は機械に駆逐されることはないと信じられていました。しかし、AIは頭脳労働者こそ標的にします。学生たちはどういう思いで進学するのでしょう。単に学歴を得ただけでは、21世紀中葉は生き残れないかもしれません。

学生の頭を活性化するためにあれこれ聞いているうちに、私自身がとても勉強になりました。

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机の中のプリント

9月1日(月)

上級は週に1回、留学生が知らなさそうな日本社会を紹介し、それについて考える授業があります。9月1日と言えば防災の日ですから、関東大震災に触れつつ地震への備えについて考えてもらいました。

そもそも、9月1日が防災の日であることは、クラスの全員が知りませんでした。これは、しかたがないでしょう。日本は地震が多いということは、情報としてはどこかで見聞きしたことがありますが、その実感は全くないようです。東京は最近震度3ぐらいの地震も発生していませんから、学生たちも日本は地震が多いという情報も忘れ、警戒もほとんどしていないに違いありません。授業で見せた動画には、起震台に乗って震度6弱の揺れを体験する様子がありましたが、学生たちにも体験させたいです。私は起震台で震度7を体験しましたが、何もできませんでしたね。腰が抜けたわけではありませんが、腰が抜けたのと同じでした。

そのほか、木密地域は危ないとか、地震に備えて普段からどんなことをしておくべきかとか、いざという時に備えて区がどんなことをしているかとか、おばあさんから聞いた関東大震災の話とか、いろいろなことが動画の中にありました。私は、関東大震災の話はできませんが、東京での東日本大震災の話をしてあげました。それでもなかなか実感が伴わなかったようです。そりゃそうでしょうね。生まれてから地震を1度も経験したことのない学生すらいるのですから。

9月1日は防災の日だということを強く訴えて授業を終え、机の中に忘れ物がないかチェックしていたら、動画を見せる前に配ったプリントが1枚残っていました。あーあ、伝わらなかったみたいですね。

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朝から暑いですね

8月26日(火)

わりと最近まで、夏の高校野球は、開会式の頃はまだまだ夏の盛りだけど、決勝戦の頃は秋風が立ち始めると言われていました。しかし、今年は決勝戦が終わっても、秋の気配などまるでなく、東京は猛暑日が続いています。明日以降も当分猛暑からは解放されそうにありません。

私は朝暑くなる前に学校に着きますが、それでもシャワーを浴びたいほどです。炎天下を歩いてきたわけでもないのに、汗でシャツが肌に張り付きます。大気に熱がこもっている感じがします。風もほとんどないので、その熱が体にまとわりついて、汗を噴き出させます。

職員室は前日夜のエアコンの冷気がすっかり抜けてしまっていますから、学校に着いて真っ先にすることは、エアコンをONにすることです。1階ロビーは熱気がこもっていて、さらに汗が滴ります。職員室にこもって体を冷やしてから、正面玄関の鍵を開けます。

そんなことをしているうちに、毎朝計ったように6:24に来るKさんが職員室のドアをノックします。「おはようございます。今日も頑張って勉強します」と挨拶して、2階のラウンジに向かいます。ラウンジのエアコンをつけて、ガンガン冷やしてあげます。熱中症で倒れてしまいでもしたら、大騒動ですからね。

その後の小一時間は、私にとってはゴールデンタイムです。誰もいない静かな職員室で、集中力を要する仕事をします。今朝は、授業で使う教材を一気に仕上げました。予定より早くできましたから、来週の教材の素案を練りました。この時間、自転車操業には欠かせないひとときです。

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7ミリの雨

8月8日(金)

午後、日本語プラスの授業をしていたら、窓の外が暗くなってきました。そして、数分のうちに、音を立てて雨が降り出しました。「あんたたち、傘、持って来た?」と聞くと、学生たちは不安そうに首を振りました。

授業を進めて、最後に練習問題を配り、もう一度外を見てみると、青空から日が差しているではありませんか。通り雨、夕立、いずれにしても短時間のうちに雨は上がってしまいました。

授業を終えて外階段に出ると、いくらか涼しさを感じました。気象庁のデータで調べてみると、練馬のアメダスでは、13:00に32.5度だったのが、13:30には20.7度と、11.8度も下がりました。この間、7ミリの雨が降りました。気温の低下は、気化熱によるものでしょう。また、13:27に北北東の風17.9メートルの最大瞬間風速を記録しています。練馬は、小ぶりの嵐だったのでしょう。

その後、練馬は雨雲が遠ざかるとともに気温が上がり、17:20には30.2度となっています。7ミリの雨が全部蒸発し、周りから熱気が入り込んできたのでしょう。湿度は67%で、雨が降る直前の47%からだいぶ上がっています。蒸し暑さが戻ってしまった感じがします。

昨日が立秋ですから、すでに“暦の上では秋”ですが、そんな表現がむなしく感じます。最低気温が20.7度ですから、「最低気温が25度以上の日」という熱帯夜の定義に照らし合わせると、8月8日は熱帯夜にはなりません。しかし、“日没から翌日の日の出までの最低気温が25度以上”と定義し直すと、昨晩も今晩も熱帯夜になりそうです。

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就活戦線

8月4日(月)

Aさんは日本での就職を目指しています。国でも働いていたことがあり、その時の経験も生かして、ITの営業職を第1志望としています。大学院は英語で通しましたから、語学的にも即戦力と言えるでしょう。しかし、現時点ではまだ行けそうな手ごたえは得られていません。

Aさんが言うには、自分の日本語力がその主因だという分析です。聴解力に自信がないので、毎日1時間ぐらいポッドキャストで耳の訓練をしています。その訓練の成果が少しずつ出始めていると言っていました。しかし、それだけでは足りないとAさんは思っています。

そこで、BJTの勉強をしてみてはと勧めてみました。BJTとは、Business Japanese proficiency Testのことであり、なぜか漢字能力検定協会が主催しています。試験結果によって、J5からJ1+まで、受験生のビジネス日本語能力が6レベルに判定されます。

これを受験して、例えばJ1などと判定されていれば、就職試験で多少は有利になるでしょう。しかし、BJTの勉強を通して、仕事で使う日本語や、日本における仕事の進め方なども知ることができます。これは、JLPTの勉強などでは身に付けられません。そういった力、日本社会の常識も自分のものとしたうえで会社とコンタクトを取っていけば、今までよりは有利に話を進められるのではないでしょうか。

KCPから直接就職した卒業生も、日本の会社特有の仕事の進め方が壁になっているようです。そのため、優秀な日本語能力を有していても、なかなか独り立ちできないこともあるようです。

Aさんは努力家ですから、こちらのヒントをきっと有効に活用してくれるでしょう。いい話が聞けるまで、もう少し待ってみることにします。

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東京は降ったけど

8月2日(土)

東京地方は台風のおかげで、昨日から今朝にかけて26.5ミリの雨が降りました。しかし、北陸や東北の日本海側の米どころは、極端な少雨に見舞われています。先月の降水が平年の8%などというところもあります。今年も秋以降に米不足が発生するかもしれません。旱に不作なしとは言うものの、穀倉地帯全体に慈雨が降らないとなれば、他地域が豊作でも追いつくものではありません。秋以降が気がかりです。

去年の米価高騰は、流通の目詰まりが原因だという説がありました。しかし、詳細に検証していくと、目詰まりはどこにも起きていなかったそうです。単に市場に出回るコメの量が少なかった、足りなかっただけだそうです。そうなると、今年はすでに備蓄米を放出していますから、去年以上にコメが足りなくなるおそれがあります。おにぎりが高級料理になる日も近いかもしれません。猫まんまを猫に食べさせるなんてもってのほかなどということにもなりかねません。

私はパンでも麺でも何でも食べますが、白いご飯を口に入れ、いつまでも噛み続けていると、だんだん甘くなってくる感覚は、白飯ならではのものでしょう。それが味わえなくなるというのは、寂しい限りです。あまりお行儀よくありませんが、1食に1回はやっていますから。

日本はコメだけはたくさんあると信じていたのですが、米蔵の床は案外脆弱だったようです。石破さん、この問題をうまくさばいたら、あなたは吉宗に匹敵する為政者ということになるんですよ。参院選での汚名を雪ぐためにも、ぜひともどうにかしてください。

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