美を感じる

2月3日(土)

今週の作文の課題は少々高尚で、自分が好きな芸術作品や建築物などに込められた美意識について書くというものでした。読解テキストに関連した内容ですから、授業で意見を出したり話し合ったりしています。そのため、全く1行も書けない学生はいませんでした。いや、それどころか、こちらが思っていたよりもよく書けていました。もっとも、いつもどうしようもない作文を書いてくるメンバーが欠席だったという面もありますが。

Kさんは水墨画について書いてきました。黒と白の世界である水墨画を見ていると雑念が消え去って、心に平和が訪れると言います。授業中のKさんからは想像しがたいのですが、休みの日には水墨画を鑑賞しに美術館などを巡っているのかもしれません。

Lさんは中国の紫禁城を取り上げました。外国人にとっては、紫禁城は単なる観光名所かもしれないが、その裏に秘められた歴史を知ると、見えてくるものが違ってくると言います。建物内の不自然な構造にも、ちゃんと意味があるのだそうです。歴史的建造物を見る時には、こういう解説が聞きたいものです。

Mさんはタージマハルを見た時の感激について述べています。タージマハルは、建設された時の愛の物語と、その後に控える悲劇の結末を抜きに語ることはできません。これを知識として知っているだけではなく、実物を目の当たりにして感動に浸りたいものです。

しかし…。今回もどこかのサイトの丸写しが疑われる文章がありました。Hさん、あなたは芸術作品や建築物などに込められた美意識に心を動かされたことはないのですか。もしそうだとしたら、あなたの今までの人生は、何と中身の薄いものでしょう。同情を禁じえません。

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