4月28日(金)

4月に進学した卒業生が、ビザを申請するのに必要な書類を取りに来ています。そんな元学生を捕まえては進学先での様子を聞くのが、この時期の楽しみの1つです。

HさんはT大学に進みました。理科系ですから、早速忙しい日々が始まっています。授業時間数もさることながら、その授業や実験でレポートを書かせられることが多く、それが留学生にとってはしんどいようです。

レポートはすべてパソコンで書いて電子的に提出されますが、これがレポートの多い原因の1つではないかと思います。課題を出す教授にしてみれば、紙で提出されると読むのも保管するのも一苦労ですが、スマホで読めるような形になっていれば電車の中でも目を通せるので、学生の理解度をチェックするためとかで、レポートを書かせたくなるのかもしれません。

1人の教授ならまだしも、みんながそれをしたら、学生はたまったものではありません。Hさんも、KCPでがっちり訓練を受けたとはいえ、日本人に比べたらまだまだ書くのは遅いでしょう。コピペで済ませてもいいなら話は別ですが、Hさんはそういう安易な道は絶対に取らない性格ですから、なおのこと厳しいのです。

私が今の時代の学生だったらどんな勉強をするでしょうか。毎晩遅くまで机に向かわないと書ききれないほどのレポート課題を抱えたら、きっとどこかで手抜きすることを考えるでしょうね。それを「要領がいい」と言っていいのかどうかわかりませんが、そうしたとしても、勉強したことが極端に身に付かなくなるようなことはなさそうな気がします。レポートのためとかいうのから離れて、何かの枠にとらわれず、心の赴くままにあれこれ目新しいことに触れるのも、学生の特権ではないでしょうか。

でも、同時に、自分が自由に想像をめぐらしたことや、思考の足跡をきちんとまとめて、他の人に伝える術は学生のうちにしっかり身に付けておいてほしいとも思います。それが、社会の発展への貢献にも、自分の人生の充実にもつながっていますから。

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