7月14日(月)
午後、Pさんが職員室の入口から、文字通り顔を出して、私を呼びました。今週から始まる日本語プラスの受講について相談したいとのことでした。
Pさんは建築の勉強がしたいです。しかし、高校を卒業してからしばらくは足りていたこともあり、高校で勉強した理科や数学を忘れてしまいました。化学は何とか暗記で行けそうだけど、物理はそれじゃ無理そうだから、日本語プラス物理を受けたいと言います。その前に、日本語プラス物理でどんな勉強をするのか知りたいというので、授業で使うパワーポイントの一部を見せながら、こんなことを勉強した記憶があるかと尋ねました。あるところはうなずき、別のところは首を横に振りという具合でした。
そして、数学や物理を勉強しないで入れて建築が勉強できる大学はないかと聞いてきました。この質問、毎年誰かがします。デザイン寄りの建築ならそういう大学もあります。しかし、耐震建築みたいな建築なら、物理も数学もしっかり勉強しておかないと、大学の授業にはついて行けません。
この点をPさんに確認すると、デザイン系の建築だと言いますから、具体的にB大学の入試科目を示して、これならPさんにも十分可能性があると励ましました。でも、そういう大学に入ったら、将来役に立つ建築の勉強ができるのだろうかと、別の心配が頭をもたげてきたようです。
こうなると、気が済むまで悩むのが一番の解決法ではありますが、来年4月に進学しなければならないPさんに、そんな余裕はありません。文転しようかなどと言い始めたPさんの尻を叩いて、物理の勉強もする、B大学も受けてみるという方向で話をまとめました。
今学期は、こういう相談が次々とやってくることでしょう。
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