見詰める

8月10日(木)

だんだん入試シーズンが近づいてきて、それに向けた指導も始まっています。面接での受け答えを見ていますが、現時点では私のクラスの学生で対外戦ができそうなのは2~3名程度でしょうか。独自色が全くないというか、面接官がうんざりするような話ばかりというか、まあ、自分を売り込むとか面接官の心を捕らえるとかというゴールの対極にあるような答え方ばかりでした。

1クラス分の答えを列挙してみると、似たり寄ったりの内容が並び、それを見た学生たち自身も、これではいけないと多少は刺激になったようです。刺激になったのはいいとして、じゃあ、横並びから脱することができるようなネタを持っているのかというと、それもまた怪しいような気がします。学生たちの人生や経験が無色で平板極まりないものだとは思えません。しかし、そういった「今まで」を、面接で点が取れる答えにまで加工していく技術が、学生たちにはまだまだ足りません。今ここで自分の人生を違った角度から見つめ直すことは、これから男盛り女盛りを迎える学生たちにとっては非常に有意義だと思います。入試のためなどという狭く功利的な気持ちから離れて、是非しておいてもらいたいことです。

ナンバーワンよりもオンリーワンとはよく言われますが、常にオンリーワンを目指し続けるというのも、精神的にはしんどいのではないでしょうか。でも、土曜日のスピーチコンテストの審査員をしてくれた卒業生たちは、オンリーワンを追求してきたのではないかとも思います。そういう先輩を見習って、今の学生たちにも敢えて茨の道を進んでもらいたいと思っています。

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