書く力

8月3日(金)

文法がわかると、文が書けるようになります。センスの良し悪しはあるにせよ、例文を見れば文法が理解できたかどうかはわかります。でも、文章が書けるようになるとは限りません。文章を書くには論理の組み立てが必要ですから、文法的に正しい文を積み重ねれば文章になるという問題ではないのです。

今学期は初級クラスの作文を担当しています。教えた文法も限られているので、決して高度な内容を要求してはいないのですが、提出された作文の出来にはかなりの差があります。

まず、作文のテーマを理解していない学生がいます。話があさってのほうに進んでしまい、読み手の頭の中は疑問符で満たされてしまいます。解題ができないのですから、高い評価は与えられません。これはばっさり切り捨てるだけですから、採点者としては気が楽です。

次は、テーマには沿っているものの、意味不明の文を書く学生です。文法ミスによる減点はそんなに多くなくても、論理の飛躍や逆戻りがあって、話の筋道を追いかけるのが難しいのです。読み終わると、疲労感が残ります。

その次は大山鳴動型の文章でしょうか。竜頭蛇尾型と言ってもいいでしょう。仰々しく始まったのに、ありきたりのどうでもいいような結論に終わるのです。創造力不足で論理を展開していけないのでしょう。だしも何も利いていない、薄味以下の料理を食べさせられたようです。

でもクラスに1人ぐらいは、習った文法と語彙を上手に組み合わせて、思わずうなってしまうような文章を各学生がいます。また、ガタガタの文法をものともせず学生の情熱がほとばしり出てきている文章も、読んでいて気持ちがいいものです。これもまた、クラスに1人いるかいないかですがね。

今週の作文は、比較的おもしろかったです。もちろん、文字は日本語だけど文章は日本語ではないというのもありましたが。下読みが終わりましたから、明日はじっくり読んで採点です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です