慣れない話題

10月28日(水)

A先生の代講で、昨日に引き続き大学進学クラスに入りました。ただし、オンライン授業で。このクラスでは、オンラインの日には、大学の講義を想定して、10分のまとまった話を聞き、その内容確認やそれに関しての議論をするという授業をしてきました。今までは社会科学系の話題が中心だったので、私には理科系の話題を取り上げてほしいというA先生からの要望がありました。

理科系と言っても幅広いのですが、間近に迫ったEJUのことを考えると、生物についての話を聞かせるのがよかろうという結論に至りました。EJUの日本語には、聴解も聴読解も読解も、生物系の講義や資料や文章が登場することが多いからです。少しでもそういう方面の、知識とまではいかなくても、語句ぐらいには触れさせようと思いました。

しかし、失敗でしたね。やさしめの教材を選んだつもりでしたが、学生たちにとっては未知の語彙や概念が連続し、Kさんなんかはさじを投げてしまったような顔をしていました。聞かせる前に導入を行いましたが、全然足りなかったようです。

考えてみれば、聴解にせよ聴読解にせよ、1問1分程度の話の長さです。また、読解の文章も、後半の長文問題でも2、3分で読めてしまう長さです。専門用語がバンバン出てくる10分の話は、学生たちには厳しかったのでしょう。

社会科学系なら、若干難しい話でも、どこかで聞いたことがあることが多いです。学生の頭の中には概念のネットワークが多少なりとも出来上がっているものです。しかし、“唾液のアミラーゼ”などという言葉に反応できるのは、少数派の理科系志望の学生だけです。おかげで、いつも居眠りばかりのHさんが大活躍したという副産物は得られましたが。

授業の終わりごろは、学生たちはだいぶ疲れているみたいでしたから、予定を変更して、“体にいいことしてる?”ということで、ブレークアウトセッションをしました。みんな、いくらかは復活したようでした。

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