カッコつけない

10月26日(火)

私が火曜と金曜に受け持っているクラスに、今週から大学の日本語学科の実習生が2名入っています。授業を見てもらうのですが、果たして私の授業の進め方が役に立つのやら。

大学や養成講座の方に授業をお見せするのは今までに何回もあり、特別なことではありません。初めの頃は多少なりともお手本にある授業をしようなどと思ってもいましたが、今はそんなことは全く意識しません。反面教師も教師のうちと、開き直っています。

でも、見てもらいたい、気付いてほしいポイントはあります。“ここだよ”と心の中で叫びながら授業をすることもまれではありません。実習生の書いた実習ノートにこちらの伝えたかった思いが記されていると、思わずニンマリしてしまいます。それについて何も書かれていないと少し寂しくなりますが、だからと言ってその方の評価を落とすわけでもありません。教師だって十人十色です。私のカラーに近い人もいれば、対照的な人もいます。

さて、今回の実習生は大学生。若いうえに、理論を学んだばかりですから、教科書をいかに教え切るかが発想の中心ではないでしょうか。私のスタイルは、特に中級以上では、教科書をガイドブック代わりにそぞろ歩くように授業を進めていきます。授業が終わった時に帳尻が合っていればいいという発想です。実習ノートを見ると、戸惑っていた様子が感じられました。学生に文法の例文を読ませた後に、突然発音指導が始まっちゃうんだもんね。漢字の時間に「ワシントン条約って何?」とか聞いちゃうんだもんね。

実習は来週まで続きます。今度、このクラスに入るときは、この2名、どのくらい成長しているでしょうか。目の付け所を観察したいです。

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