1分差

11月6日(金)

Yさんが久しぶりに登校しました。第一志望の大学への出願が1分差で間に合わなかったためにショックで落ち込んでいたというのがもっぱらの噂でした。電子出願のため、1分差でも冷たくシャットアウトされたのです。先週はその大学への志望理由書を何度も書いては私に添削を求めていました。真っ赤に添削された原稿を入力しているうちに遅くなってしまったのかもしれません。

でも、私はあまり気の毒だとは思っていません。Yさんは初級の頃から自分勝手なところがあり、無理が通れば道理引っ込むを地で行くような学生でした。そのYさんが頭を下げて志望理由書の添削を依頼してきたのですから、今までの行いを少しは悔い改めたのかと思い、手を貸したのです。当然、余裕で間に合うタイミングで原稿を返しました。にもかかわらずアウトになったのですから、同情の余地はありません。

1分差でダメというのは国際標準ですから、Yさんが大人になっても変わりません。むしろ、100分の1秒とか1万分の1秒とかを争う激烈な競争に晒されることすら出てくるでしょう。だから、若いうちに志望校に出願できなかったぐらいの痛みを味わっておいたほうがいいのです。仕事には納期があり、先んずれば人を制すというのが今の世の常識です。

これを薬に、無理が通れば…をやめてくれればいいのですが、それは淡い願いだったようです。出てきたものの、教室に存在していただけで、やる気は感じられませんでした。負のオーラを発散しまくり、クラスの雰囲気を悪くしかねず、それを防ぐのに気を使いました。こちらから慰めの言葉をかけてもらえると思っていたのでしょうか。慰められるなんてYさんのプライドが許さないから、バリアを張っていたのかもしれません。

あさってはYさんもEJUを受けます。まさか、試験に遅刻はしないでしょうね。

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