油断大敵

11月17日(月)

レベル1のクラスで初めての漢字テストがありました。レベル1は中間テストの少し前から漢字の勉強が始まり、中国人以外の学生たちも少しずつ漢字に慣れてきたころです。

毎学期のことですが、レベル1の漢字テストで悪い点を取るのは中国人の学生です。彼らにとっては易しすぎて勉強する気にもならないのでしょう。しかし、「このほん(     )は、三千円(     )です。」などという問題に、中国の簡体字を書いたり“さんせんえん”と答えたりしてしまうのです。Cさんは90点でしたが、間違えた問題は手紙と時計の読みでした。ちなみに、中国人以外の学生たちは、満点かそれに近い点でした。

「手紙」はCさんだけではなく、中国人の学生の半分ぐらいが「てかみ」と書いていました。こういう学生は、話すときも「てかみ」と発音しているケースが多いです。「さんせんえん」も同様です。Tさんは「中国」に対して「ちゅうごう」と書いていました。Tさんの発音は、確かに「ちゅうごう」に近いです。「てかみ」でも「さんせんえん」でも「ちゅうごう」でも、話し言葉の中なら文脈がありますから、誤解が生じることはまずないでしょう。しかし、聞き手の日本人に違和感を生じさせ、“下手!”という印象を与えてしまうことだってあるでしょう。

漢字テストは、これから期末テストまで、数回予定されています。初回の漢字テストで思わぬ不成績だった中国人学生たちも、きっと巻き返してくれることでしょう。ここできちんと気を引き締めれば、十分に間に合います。

日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です