Monthly Archives: 11月 2025

心は木枯らし

11月4日(火)

それにしてもずいぶん冷え込みましたね。昨日は木枯らし1号でしたから、今朝はコートを着込みました。でも、外に出た瞬間、マフラーもしてくるんだったと思いました。都心の最低気温は8.2度で、今シーズン最低でした。8.2度と言えば、マフラーに手袋でもおかしくない気温です。

日中はよく晴れました。というか、よく晴れたから冷え込んだのです。いずれにしても、バーベキューの日にこのくらい晴れてくれればと思いました。いかにも秋空という感じで、きっと葛西臨海公園の海岸から富士山が拝めたことでしょう。海越しに富士山が見えたら、学生は大騒ぎだったでしょう。そのはしゃぎようを見て見たかった気もします。富士山は、日本人にとっても外国人にとっても、特別な山ですから。

火曜日は日本語プラスの授業を2つします。お昼の時間にEJUの記述、3:15から化学です。今度の日曜日、9日がEJU本番ですから、記述は最終回、化学も来週からは大幅に模様替えをします。来年6月のEJUを目指す授業を始めます。今週まではEJU過去問中心ですが、来週は基礎作りから始めます。

Kさんは最終回組ですが、基礎作りからやり直した方がいいみたいです。先週の記述を返却したら、どうして50点満点の10点なんだと聞いてきました。“?”を付けた文は何が言いたいかさっぱりわからなかったからだと答えると、この文のどこがわからないのかと聞き返されました。主述関係も修飾被修飾の関係も全くわからないと答えると、Kさんはその文の意味を説明し始めました。

Kさんの説明を私がやさしい日本語にすると、「そうです、そういうことです」とKさん。「じゃあ、そういうふうに書けばいいじゃない」「でも、中国ではこう書きます」「ここは日本です。日本の大学に入りたかったら、中国の書き方じゃなくて日本の書き方で書いてください」…。Kさんは自分の書き方を私に認めさせようとしましたが、私は頑として認めませんでした。今までに同じようなやり取りを繰り返してきました。

最終的に、Kさんは「私は作文が下手ですから…」と気落ちしたような表情で去っていきました。Kさんの心の中の気温は、8.2度どころではなかったでしょう。

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かろうじて逃げ切り

10月31日(金)

一昨日、最上級クラスで、バーベキューの日に教師の補助をしてくれるよう学生に頼みました。その中に、朝の仕事がありました。仕事内容を説明するや、Jさん、Yさん、Hさんがぜひやりたいと名乗り出てくれました。その積極性は大いに買うところですが、大きな問題がありました。それは、この3人、遅刻の常習犯だということです。このクラス以外の学生は当日朝10時に集合ですが、私の説明した仕事を担当する学生は9:45集合で、遅刻してもらっては困るのです。

さて、今朝はどうだったかというと、予想通り、3人は遅刻。定刻に来たのは、もう1人私が指名した、遅刻実績のないSさんだけでした。それ以外の仕事もあるので、しばらくの間Sさんには1人で頑張ってもらうことにして、他の学生を引き連れてバーベキュー会場へ向かいました。幸いにも、ほどなく3人が来て、Sさんが地獄を見ることはなかったようです。

私は最上級クラスではなく、レベル1のクラスの担当でした。直前までメニューが決まったのかどうか危なっかしかったのですが、肉も野菜もきちんと切り刻んできて、あとは焼くばかりの状態になっていました。どこで手に入れたのか、国の香辛料も持ってきてくれました。これが肉にも野菜にも合うんですねえ。私の家にも置きたくなりました。

料理をしている時や食べているときは余計な言葉は要らず、おいしい笑顔で語り合えますから、日本語を習い始めたばかりのレベル1の学生ともコミュニケーションが取れます。友達のクラスへ偵察に行ったり、友達を連れてきたり、私も最上級クラスから差し入れをもらったり、クラス間の交流も活発でした。

バーベキュー恒例の料理コンテストは、さつまいも料理がテーマ。結果は、本物の料理人を擁した初級のあるクラスの圧勝でした。この料理コンテストのためにわざわざお皿まで用意してきたくらいですから、見た目からして全然違いました。私のレベル1のクラスも、大学芋っぽい味付けの上にわさび味ポテトチップスをちらすなど工夫を加えていましたが、料理人にははるかに及びませんでした。私は、その料理人の握ったすしだけご相伴にあずかりましたが、もちろんおいしかったです。

ちょうど料理を食べ終えたころ、ぽつぽつと降ってきました。傘を差すほどではないものの、散策の時間も取りたいので、後片付けもそこそこに、海岸へ向かいました。写真を撮ったりおしゃべりしたり、少しだけのんびりして、本降りになる前に解散しました。若干駆け足気味でしたが、最上級クラスの面々も活躍してくれましたし、総じて言えばみんな楽しめた学校行事だったのではないでしょうか。

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