お金持ち

2月19日(水)

今シーズンの受験も終盤戦です。国立に勝負をかけている学生はともかくとして、去年のうちから受けているのにまだ決まっていない学生もいます。また、どうしてもこの3月で出たいけど、どこにも入れないでいる学生も何人か聞いています。志望校に受からなかったら帰国と、自ら背水の陣を敷いているプライドの塊も見かけます。

そんな中、W大学の先生に会いました。まだ進学先が決まっていない学生がいるという話をすると、「ぜひうちの大学に送り込んでください」と。授業料減免もするから、そういう学生に薦めてほしいと言って、要項をくださいました。

どんな学生でもいいのかというとそうではなく、経費支弁がしっかりしていることという条件を付けられました。つまり、家にお金がある学生なら歓迎するというわけです。アルバイトに走らなければ、きちんと教育すると言いたいのでしょう。

私がKCPに勤め始めたことは、“学生=貧乏”という不動の方程式がありました。アパート、学校、バイト先の3地点に囲まれた地域を、魔のトライアングルとも呼びならわしました。怪しいアルバイト先を確認しに行ったり、勉強とアルバイトとどちらが大事なんだと学生に迫ったりしたものです。今も、もちろん、アルバイトをしている学生はいますが、アルバイトに生活が懸かっている学生はいません。

今は、着たきり雀みたいな学生もいなくなりました。持ち物が豪華になりました。着ているものがおしゃれになりました。Cさん、Oさん、Sさん、Yさん…毎日しゃれた格好で登校してくる学生は枚挙にいとまがありません。そんな経済力を見ると、W大学が要求する基準は満たせそうです。学生の中には、日本に残るためにW大学進学を選ぶ人もいるかもしれません。そんなときのために、友好的に笑顔で接しました。

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