シャープペンシル禁止令

11月12日(土)

明日は11月のEJU本番です。学生たちには、昨日、受験に際しての諸注意を伝えました。脱いだり着たりして温度調節できる服装で行けとか、お昼を持って行けとか、ごく一般的な事柄のほかに、EJUを実施するJASSOから発表されている注意事項も伝えました。こちらも、大学によっては複数のキャンパスがあるところもあるから注意せよとか、身分証明書として在留カードを持ってこいなど、当たり前のものが大半です。

その中に、シャープペンシルでは試験が受けられないというのがあります。マークシート方式のテストの場合、HBの鉛筆で記入するというのが一般的注意事項ですが、シャープペンシルで記入しても普通に採点してもらえます。しかし、JASSOの注意事項には、「シャープペンシルは使用できません」と明示してあります。

ここからは私の想像ですが、JASSOは問題を撮影されたり、聴解聴読解の音声を録音されたりするのを恐れているのではないかと思います。だから、受験生にシャープペンシルのようなメカニカルな小物を手にしてほしくないのです。EJUには毎回のようにカンニング疑惑、問題外部持ち出し事件が発生しています。全受験生にとって公平な試験が行えるよう、シャープペンシル禁止令を出したのです。

このテストの結果いかんで自分の人生が決まると思っている受験生も少なくないでしょう。だから1ミリでも背伸びをしたくもなります。でも、そうやって手に入れた“いい大学”の学生の身分も、進学してからもしかるべき成績を収め続けなければ、はく奪されてしまいます。また、“いい大学”の卒業証書の効き目が意外なほど薄いことも、卒業後ほどなく気づかされます。大きなリスクを冒すわりに、得るものは少ないですよ。

明日、学生たちがEJUの問題に取り組んでいるころ、私はワクチン接種です。

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