熱く語る

12月16日(火)

期末テストが近づき、毎学期おなじみ、アメリカの大学プログラムで留学している学生へのオーラルテストが昨日から始まっています。私がインタビューした学生が中級以上だからでしょうか、みんな日本での就職を希望しています。就活中だとか、1年後に就職したいとか、それぞれ自分の計画を話してくれます。ずいぶん長い間このインタビューをしていますが、こんなにまで日本で就職したい学生が集まったのは初めてです。

「日本経済は、今、全然だめじゃないですか」「あなたの国で働いたほうが、いい給料がもらえますよ」などと冷や水を浴びせても、意気消沈するどころか、それ以上に熱くどんな仕事がしたいか語ってくれます。すでに頭の中で何回もシミュレーションしているのでしょうか、熱弁は続きます。そして、不思議なことに、話している言葉に誤りが少ないんです。だから、全員、オーラルテストの成績は素晴らしかったです。

やっぱり、語るものを持っていると強いんですよね。漠然と漫然と「進学」などと言っている学生に比べ、意気込み真剣みが違うのでしょう。「進学」の学生に、この熱量の高さ、語るものの豊富さを聞かせてやりたいです。数年の人生経験の差が、夢への熱意の違いとなって表に出てきているのです。私のような年寄りからすれば“わずか”数年ですが、学生たちにとっての数年は天地ほどの差に感じられたとしても不思議ありません。

逆に言うと、その数年の間に、若者は鍛えられ、大いに成長するのです。私は学生にあまり浪人を勧めませんが、その理由の1つが、これです。

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