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直す?

3月13日(金)

卒業式が終わると上級クラスの授業がなくなって楽になるかと思いきや、今日は早速I先生の代講が入ってしまいました。期末テストでしかるべき点を取れば中級クラスに上がる学生たちのクラスです。初級のいちばん最後ともなれば、もうかなりのことがわかります。今学期受け持ってきた初級クラスの学生たちもだいぶいろんなことがわかるようになったと思っていましたが、それよりももう1つ上のクラスですから、さらにもっとわかっている感じがします。もちろん上級と比べたらいけませんが、このぐらいわかればとりあえずどうにかできるんじゃないかな。

授業の最後に、作文の清書がありました。先週I先生の時間に書いて、I先生が添削・採点なさったのを学生に返し、チェックが入ったところを直して書くのです。誤字脱字の類は誰が見ても同じですからいいのですが、表現方法に関するものとなると、すぐにはわからない場合も出てきます。本当に初級の作文なら、表現方法も限られていますから、ちょっと読み返せば赤を入れた意図がわかります。しかし、このクラスぐらいのレベルになると、学生が使える表現にバリエーションが出てきますから、教師によって直し方に違いが出てきます。どうもI先生と私とでは直し方の癖が違うようで、その調整が今日の授業の中での一番苦労した点でした。

おそらくこれはI先生と私との文体の違いによるところのものと思います。I先生のお書きになった文章を読んだことはありませんが、たぶん私とは違うリズムの文章なのでしょう。最近はあまり作文の授業をしていませんでしたから、いつもとは違う刺激を受けました。清書した作文を提出してもらいましたが、これをさらに私流で直すと、学生たちは困っちゃうかな…。

取り返す

3月12日(木)

Tさんは先学期私のクラスだった学生で、今学期は上級に進級しました。先学期もそうだったのですが、病気で休むことがちょくちょくあります。でも、まじめな学生なので、休むことを非常に気に病んでいます。今日は、休んだ日にやった文法項目を使って例文を書いてきました。担任の先生がいなかったので、私が代わりに見てあげました。

文法の意味を的確にとらえた例文でしたからほめたところ、おとといも例文を作ってきたけれどもボロボロに直されたので作り直してきたとのことでした。明日がこの文法項目を含む範囲のテストだから、どうしても頭の中をはっきりさせておきたかったのだそうです。たとえテストで合格点が取れても、わからないことが1つでもあるのが許せないのでしょう。

みんなTさんみたいな学生だったら、多少欠席しても文句は言いません。でも、よく欠席する学生に限って、休みっぱなしなんですよね。休んだ日にあったテストすら追試を受けようとせず、そのくせ点数が足りなくても進級したいと言うのです。こちらはなんとなくわかってりゃそれでいいだろうってしか考えないのでしょう。

私の担当している初級クラスにも、こういう考えじゃないかと思われる学生がいます。初級の文法がいい加減だと絶対に伸びません。後になってから修正するのは、今ここで勉強し直すのの数倍も労力がかかります。口をすっぱくして注意してもそれが見えないのは、しょうがないのかな。

学生はすべからくTさんのようにあるべきです。勉強にはそういう厳しさが必要です。それがごく自然に身についているTさんは、一流の要素を持った学生だと思います。