11月6日(木)
Eさんは、今度の土曜日にJ大学を受けます。午後、その面接練習をしました。本当は先々週あたりにする予定だったのですが、Eさんが病気になったり、こちらがBBQの準備で忙しくなったりで、ずっとできずにいました。初めての入試ですから、何回も何回も練習を繰り返すことが必要です。でも、上述のような事情で、本番直前にようやく初練習となってしまいました。
Eさんは、日本語を話すことに関しては、ほとんど問題ありません。発音・イントネーションもきれいだし、複雑な事柄でも筋道立てて話せるし、聞き取りも完璧に近く、コミュニケーションに支障を来すことはありません。しかし、内容を伴わないことがあります。
「簡単に自己紹介をしてください」と聞くと、「A国から参りましたEと申します。……どうぞよろしくお願いいたします」と答えました。これは、レベル1の学生の、入学直後ぐらいの内容です。「急な質問で、何の準備もしていませんでしたから…」と言い訳していましたが、本番でもこんなやり取りだったら、日本語はできないと判定されてしまうでしょう。
面接は、受験生が自分自身を大学側に売り込める数少ないチャンスです。そのチャンスが生かせないようだと、合格への道のりは遠いと言わざるを得ません。他の質問も、Eさんは誠実に答えましたが、パンチが足りません。J大学は毎年受験生が多いですから、このままではその他大勢にされてしまいます。
こんな図が予測できましたから、もっとずっと早くに練習を始めたかったのです。答え方のポイントは教えましたから、あとはEさんに気張ってもらうほかありません。私は祈るのみです。
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