選挙と学生

4月16日(火)

日曜日から統一地方選挙の後半戦が始まり、私が住んでいる区でも新宿区でも区議会議員選挙が行われています。私の区は狭い区ですから、日曜日など、私の家の周りに何人もの候補者がうようよしていて、大混戦でした。ですから、ある候補者が政見を語っていても、別の候補者がすぐそばで演説をしていますから、どの話にもじっくり耳を傾けるなんて無理でした。

A候補は、前回の選挙からずっと毎週、区議会の報告を印刷して、地域の住民に配っていました。他の候補者は、選挙が近づいてからにわかに同様のチラシを配ったり4年間の活動をまとめてビラにして各戸のポストに入れたりしていました。当然、A候補の方が信頼できますし、選挙期間中の運動では出くわさなくても応援したくなります。

私は根っからの地元民ではありませんから、地縁とか血縁とかはありません。A候補に対したって、恩義を感じているわけではありません。でも、いや、だからこそ、毎週報告を配ってくれるA候補に親しみを感じるのです。話したことはもちろん、会ったことすらありませんが、他の候補はさらにもっと遠い存在ですから、私の1票はA候補へという気持ちです。

選挙じゃありませんが、進路指導も同じようなところがあります。受験講座などを通して日ごろから付き合いがあると、受験本番が近づいた時、こちらから力になろうかという気になります。それに対し、普段はろくに顔も見せないくせに、切羽詰まった時だけこちらを頼ってくる学生がいます。頼られたら何らかの形で応えますよ。でも、素性もわからない学生を親身になって世話するまでには、それなりに時間が必要です。自分の都合だけで利用しっぱなしという学生には、必要最小限の対応になってしまいます。

心が狭いと言われればそれまでですが、誰でも多かれ少なかれこうなんじゃないでしょうか。より良質な人間関係が作れるかどうかは、進学してから留学を成功に導けるかどうかにも直結していると思います。その練習を、今のうちにしておいてもらいたいです。

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