問題のレベル

9月12日(土)

EJUの各科目の出題傾向・出題形式は、日本人の大学入試問題と少し違っています。私が担当している理科も、問題の難易度は去年までのセンター試験と同じくらいですが、EJUはまんべんなくということに力点を置き、一問一答が中心です。そういうわけで、EJUのための勉強をする留学生に手ごろな問題集がなかなかありません。

それは日本語も同様で、EJUの読解の練習問題というと、過去問が一番だということになってしまいます。毎週土曜日に行っているEJU対策の受験講座でも、学生たちにさせる問題に苦労しています。過去問以外の問題は、正解がはっきりしなかったり、逆に明らか過ぎたりということがよくあります。苦し紛れの空欄補充問題や、丸投げに近い「内容に合っているもの」など、作問者の苦労が伝わってきて、解きながら涙が出そうになることもしばしばです。選択肢の文も、初級の語彙でざっくりまとめられていて大学入試問題っぽくなかったり、凝り過ぎて不自然な表現だったりしている問題も見かけます。

じゃあ、お前が作ればいいじゃないかと言われそうですが、とてもではありませんが、25問も作れません。KCPの教師が総力を挙げても、1セット作り上げるのがやっとでしょう。何人ぐらいのライターを擁しているかわかりませんが、EJUの問題はよく作り込まれていると思います。最近、EJUの問題の分析をしてみて、強くそう感じました。そりゃあ、世界中から日本の大学を目指す人たちに解いてもらうのですから、いい加減な問題じゃ日本の恥です。解いてみて新たな世界が広がるような問題を期待します。

日本語教師養成講座へのお問い合わせはこちらへ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です