じじいに手玉に取られて

1月7日(火)

日産のカルロス・ゴーン元会長が海外逃亡して1週間余りがたちました。日本脱出の方法が次第に明らかになってきました。

最初にこのニュースに接した時、入管は何をやっているんだという怒りがこみ上げてきました。留学生には厳しいことを言い続けているくせに、保釈中の容疑者をあっさり出国させてしまったのです。しかも、共犯者たちはわりとあっさり抜け穴を見つけられたと言います。入管とは「出」入国管理庁ですからね、入国のチェックだけでなく出国の管理も厳重に行ってくれなければ困ります。入管職員は全員10%減俸ですね。

それにしても、妻と一緒にお酒を飲んでいるゴーン元会長、ずいぶん年を取りましたね。経営不振の日産に乗り込んできてから20年ほどでしょうか。若さと目力を感じさせられた精悍な顔つきは影を潜め、こずるそうなじいさんがにやけていました。こういう姿に対して「晩節を汚す」という評価を下すのは、日本人の典型的な発想なのでしょうか。日産のお金を自分のものにしていただけでも十分名声が地に墜ちましたが、今回の不正出国で地中深く沈みこんだ感じです。

入管も同じです。荷物の箱がでかすぎるからX線検査をしないなんて、想像だにしませんでした。これじゃあ、犯罪者の高跳び天国じゃありませんか。まあ、要するに、日本のお役所共通の、弱きをくじき強きに屈するパターンですよ。出席率の悪い学生にもビザ更新を認めろとまでは言いませんが、杓子定規な法令解釈によって泣かされている留学生にも目を向けてもらいたいです。

今年はオリンピックイヤーで出入国が激しくなります。ゴーン元会長の例が再発しないように、入管さん、しっかりやってくださいね。

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