やっとご対面

3月22日(月)

あさってが期末テストという日に至って、ようやく対面授業が実現しました。この稿でさんざんオンラインはやりにくいと言ってきたくせに、クラスの全学生が初対面となるとビビっている私がいました。

でもそれは授業が始まるまでで、教室に入って出席を取っているうちに“スイッチが入った”状態になりました。最初に文法のテストがあったのもラッキーでした。テストをしている20分のうちに、答案用紙の名前と学生の顔や服装の特徴とを結びつけ、どうにかクラス全員の顔と名前を覚えました。正確にはマスクをした顔ですが、授業を進める上では支障がありません。

おかげで、その後はポンポンと指名でき、オンラインでは到底実現不可能なペースで授業を進められました。何より、クラス全員でコーラスさせられるのが大きいです。学生も最初の1、2回は遠慮がちに声を出していましたが、いつの間にか換気のために開けてある窓から入ってくる街の音にも負けなくなっていました。

オンラインの時にはいい学生に見えたNさんは、実はノートもろくにとらず、こちらが油断するとすぐ母国語でしゃべりだすという悪い学生でした。その逆に、オンラインの時に目を付けていたSさんは、一生懸命日本語で考えて表現しようとする学生でした。こういう例を見せつけられると、オンラインの入試面接って、どこまで受験生の本当の力や意欲を見極められるのだろうかと、心配になってきました。記念受験に近い学生が受かったり、当確と思っていた学生が落ちたりしたのは、このあたりにも原因があったんじゃないかと思えてきました。

せっかく顔と名前を覚えた学生たちですが、これが最初で最後の対面授業でした。来学期、1つ上のレベルで会えることを願って、授業を終えました。

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