お誘い

10月11日(月)

受験講座の教材用に、EJUの数学の問題を解いています。マークシート方式にしなければならないという制約のせいかもしれませんが、解いていて面白みがありません。“14a+9b=147を満たす正の整数a,bを求めよう”などと意向形で誘われても、「そんなの求めたくねえよ」と言いたくなります。誘うなら、解く側の意欲を掻き立てるような問題にしてもらいたいです。

受験生は必死ですから、面白みがなくても意欲が掻き立てられなくても、大学に進学したい一心で解くのでしょう。留学生の心をおもちゃにしているなどと言ったら、EJUの問題を作った先生に対して失礼でしょうか。

でも、私のような年寄りからすると、問題のための問題は出してほしくないです。ひたすら式の変形をし続け、公式を当てはめ、そして正解にたどり着くというのは、注意力と反射力のテストのような気がしてなりません。日本の大学はそういう新入生が欲しいのかというと、決してそうだとは思いません。

今年も元日本人の方がノーベル賞を受賞しました。そういう研究は、注意力と反射力だけからは生まれてきません。数学の基礎的な計算力を否定するわけではありませんが、“14a+9b=147を満たす正の整数a,bを求めよう”が解ける勉強をし続けた学生から創造力が泉のごとく湧き出てくるとも思えません。東北大学や名古屋大学の日本人向け問題は、良問が多いです。そういう問題も、マークシート方式にすると輝きを失ってしまうのでしょうか。

愚痴をこぼしていても受験講座はできません。学生に力を付けさせることが先決です。

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