惜しい問題

6月1日(水)

昨日から、去年の11月に行われたEJUの理科の問題を解いています。本来ならもっとずっと早い時期に済ませておくべき仕事なのですが、今学期は他に優先すべき仕事があるため、次のEJUが迫ったこの時期になってしまいました。受験講座で使いますから、これ以上先延ばしはできません。

私の場合は、ただ単に答えを出せばいいというわけにはいきません。答えにたどり着く道筋や、答えに関連した事柄にまで触れた、解説書を作ります。そのためには、学生には40分でやれと言っている問題に、その何倍もの時間をかけることになります。ですから、下手にこちらに取り掛かると、他の仕事が滞りかねないのです。

さて、解いてみると、今までには見られなかった、新しいタイプの問題がいくつかありました。新しいタイプというか、試験範囲には入っていても、出題されたことのなかった項目が見られました。重箱の隅をほじくるような内容ではなく、むしろ、今までどうして出なかったのだろうということが聞かれていましたから、好ましい変化です。この問題の解説の際にこういうことも触れておこうという展望が開ける感じです。

でも、いや、だからこそ、マークシート形式にしてしまうのは惜しいなと思いました。外国人留学生相手ですから、日本語での答案の書き方は脇に置いておくとして、論述式にするだけで力の差が見えてくる内容でした。そういうプレッシャーがかかると、みんな今まで以上に力を込めて勉強するようになると思います。

万余の受験生の答案を採点するのですから、マークシートもやむを得ないでしょう。だったら、解説を充実させて、学生の力をより伸ばす授業をしていきましょう。

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