すばらしい例文

1月31日(木)

文法の時間には、その日習った文法を使って例文を書かせるのですが、昨日のクラスは時間の都合で宿題にしました。いつもは説明や練習の直後に教室で時間に追われながら書くのに対し、昨日は家でじっくり時間を掛けて書いてきました。それが影響しているのかどうなのか、学生が書いてきた例文は、いつもよりよくできていました。中には、何かで調べたのをそのまま写したと思しきものもありましたが、概して文法の特徴を上手にとらえた例文が多かったです。学生たちを急かせ過ぎているのでしょうか。自分なりに咀嚼させたほうが、理解が深まるのかもしれません。

私は教室で学生に例文を書かせているとき、教室を歩き回って書き立てほやほやの例文を見て、だれにも共通する間違いを見つけてはそれをホワイトボードに書いて、クラス全体で考えさせます。その誤りはその日の文法項目に限りません。助詞や活用のような初級の範囲の間違いはわりとあっさり解決しますが(上級なのにこの程度のことで時間を食っていては困りますが…)、「てしまう」「ておく」などの補助動詞となると、すぐには答えにたどり着かない場合がほとんどです。補助動詞も初級で勉強するのですが、それだけ定着が悪いのです。

どんな語学でも間違えながら覚えていくものです。間違いの回数に比例して上達するといってもいいと思います。だから、いろんな間違いをどしどし指摘して、早く上達してもらいたいと思っています。でも、指摘を指摘として受け取ってくれなかったら、こちらの思いは空振りとなり、いつまでたっても同じ間違いを繰り返し、初級のミスから完全に脱却できません。自分の例文が板書され、クラスのみんなからたたかれ笑われたとなると、その間違いが当人に強く印象付けられ、1つの間違いで3回分ぐらいに相当する思い出深いものになるんじゃないかと期待しています。

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