ハードメニュー

2月7日(金)

Jさんは理系大学への進学を目指す初級の学生です。国でかなりがっちり理科の勉強をしてきたようで、受験講座の時にしてくる質問のレベルが高いです。唯一最大の欠点が、漢字に弱いことです。日本語で書かれている授業用プリントを見てもちんぷんかんぷんです。でも、それをスマホの翻訳システムに通すと、「あーあ」と声を上げてすぐに理解します。そして、国で勉強したことを確認するかのような質問をするというわけです。

おそらく、国の高校でも優秀な生徒だったのだろうと思います。飲み込みも早く、応用力もある実力派だったのではないかと想像しています。有望な学生ではありますが、漢字をどうにかしない限り、優秀さは陰に隠れたままになりそうです。未完の大器では、受験の世界では勝者になれません。

だから、Jさんには特別メニューを与えることにしました。普通の初級の学生のように基礎の部分から授業をしていっても物足りなく感じるでしょうから、問題をやらせながらJさんの弱点を補っていくことにしました。現時点では、EJU1回分の問題のうちJさんの日本語力で解けるのは3問ぐらいです。読めない漢字を読んであげると半分ぐらい解けるようになり、キーワードになりそうな単語を辞書で調べると、かなりのところまで行けます。

6月の本番までに日本語だけで問題文が理解できるようになれば、どこに出しても恥ずかしくないほどの高得点も望めるでしょう。そこまで引っ張り上げてやりたいと思っています。私は覚悟を決めていますが、Jさん、ついてきてくれるかな。

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