うすら寒い

9月17日(木)

1日中雨で、気温もついに20度を上回ることはありませんでした。家の中が暖かかったのでいつもどおり半袖で外に出たら、肌寒いのを通り越して、震えが来ちゃいました。電車内には私と同じ、夏の勢いで半袖のままの人もいましたが、セーターやカーディガンはいうまでもなく、コートを羽織っている人さえいました。コートの人は防寒具というよりは雨具のつもりだったかもしれませんが、でも、季節がずいぶん進んだなと感じさせられました。

雨の日はとかく出席が悪くなりがちですが、私のクラスは、遅刻はいたものの、最終的には全員出席。傘立てがハリネズミのようになっていました。授業が終わると、こんなに雨が降っているのに傘を教室に忘れて行出て行き、気恥ずかしそうに取りに戻ってくるが学生が何人もいました。学生たちは、授業が終わると開放感に浸ってしまい、一目散に1階に下りて、いざ外に出ようという時になって、「雨」という現実に戻されて、教室まで傘を取りに駆け上がってくるのです。

この雨は、今日まででプログラムが終わって帰国する学士たちの涙雨です。修了証を受け取った後のスピーチで「またKCPで勉強したい」という学生は何人もいますが、それが実現する学生は本当にごくわずかです。年を重ねるにつれて、何か月も自由な時間を作るのが難しくなります。いろんなしがらみに縛られていくことが大人になることですから、しようがないのです。

だから、今日の別れが今生の別れになるかもしれません。それで涙雨が降るのです。通信技術がどんなに発展しても、人と人とが顔を合わせることに勝る感激はありません。だからこそ、涙雨なのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です