単語テスト

8月3日(木)

どんな言語でも、単語を覚えなければその言語が使えるようにはなりません。私だって、中学高校の時には英単語を覚えたし、大学では必修のドイツ語の単語を必死に覚えました(テストの直後に自動消去されましたが)。手は出したけど単語を覚えようとはしなかったフランス語と韓国語は、定型表現か耳で覚えた言い回ししかできません。

初級クラスで単語テストがありました。Xさんは単語テストがあるのをすっかり忘れていて、私が教室に入ったときに至っても、教科書やノートをひっくり返しながらなんとか頭に詰め込もうとしちる最中でした。今までのテストは、文法もディクテーションもその他すべて、合格点付近をうろうろしているMさんは、家で覚えてきたようですが、不安げな顔つきでした。

チャイムが鳴り、出席を取り終わると、情け容赦なくテストを始めました。試験時間は十分すぎるくらいありますが、覚えてこなかった学生にとっては、地獄の苦しみが長引くだけで、何のメリットももたらさないでしょう。よくできるYさんやFさんにとっては、2/3ぐらいは暇を持て余していたかもしれません。最後まで粘っていたのはMさんなどほんの数名でした。

さて、採点してみると、YさんFさんは満点、Xさんは健闘むなしく合格点には遠く及ばず、Mさんはきわどい所でどうにか合格でした。何のことはない、テスト前に予想した通りじゃありませんか。要するに、Mさんレベルまでは単語を覚えるいい機会になりましたが、それよりも下の、今覚えなければこの後落ちていく道しかないという学生たちは、覚えるきっかけを失った、チャンスが生かせなかったということです。

中間テストまでちょうど1週間。来週の木曜日は、みんな笑いましょうね。

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